新庄監督率いる日本ハムがこのまま突っ走るか、今後の戦いぶりも注目される(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 新庄剛志監督率いる日本ハム交流戦18試合を戦い、11勝7敗で終了。ソフトバンクに1歩届かず。優勝には届かなかったが、交流戦期間中は日本ハムナインの躍動したプレー姿に多くの注目が集まった。

【動画】日本ハム北山は9回一死までノーヒットノーラン投球と圧巻のピッチングを見せた

 17日からの巨人3連戦(東京ドーム)では初戦に左腕、井上温大を1イニング3発の豪打で圧倒。2回に万波中正伏見寅威の2者連続弾、昨年も大暴れとなった「交流戦男」の水谷瞬も豪快にアーチをかけ、強力打線を強く印象づけた。

 投げては19日に投げた北山亘基は9回一死までノーヒットノーランと巨人相手に圧巻投球。同試合では前夜のスタメンから6人を入れ替えた大胆オーダーも話題を呼んだ。

 清宮幸太郎フランミル・レイエス野村佑希らをベンチスタートとし、クリーンアップはアリエル・マルティネス郡司裕也田宮裕涼と強打の「捕手クリーンアップ」、そして1、2番は俊足の五十幡亮汰、矢沢宏太を抜擢、3回までにこのオーダーが機能し、4得点と好投手、山崎伊織の攻略に成功した。

 新庄監督が語った「勝てるチームを2チーム作りたかった」という言葉に体現される、層の熱さが注目された。

 打って走って、しっかり守る。投打に渡っての充実の布陣には、19日のゲームで中継解説(BS日テレ)を務めた巨人レジェンドOBの中畑清氏も新庄監督のチーム作りの姿勢に「ポリシーがあるというか、しっかりしてるんだよ」「ちょっとギブアップ、脱帽」と改めて、従来にはない自由な発想で選手の背中を押す手法を高く評価した。

 また、多くの選手を戦いの輪に組み入れようとしている。 

 2年目捕手の進藤勇也は6月12日ヤクルト戦(エスコン)でプロ入り24打席目にして初安打をマーク。我がことのように喜ぶ指揮官の姿もあった。選手層も厚くなる中、育成のための「チャレンジ枠」も活用、先を見据えて、選手への声掛けも忘れない。 

 就任1、2年目は最下位、そこから昨季は2位と順位をあげ、今季も現在2位のオリックスに2.5ゲーム差をつけ首位を走る。

 多くのナインが「起用してくれた新庄監督のためにしっかり結果で恩返ししたい」と声を揃える中、大団円を迎えることができるか。リーグ戦再開は27日の敵地、西武戦から。V奪回を目指す日本ハムにとって熱い熱い夏が始まろうとしている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

「ちょっとギブアップ、脱帽」巨人レジェンドOBも瞠目した新庄ハムの骨太強化方針 リーグ首位のまま、いざ勝負のリーグ戦再開へ