漫才日本一を決める大会「M-1グランプリ」。2025年も「M-1グランプリ2025」の開催会見が6月25日に都内で開かれ、2024年に連覇を果たした令和ロマンをはじめ、バッテリィズ真空ジェシカエバースヤーレンズ、マユリカ、ジョックロックママタルトちょんまげラーメン、金魚番長、豪快キャプテン、例えば炎、スタミナパンが登壇。同会見の司会を川島明(麒麟)とABCテレビ・東留伽アナウンサーが務めた。

【写真】司会の川島明とトークをする令和ロマン

令和ロマン「井口浩之さんを休ませてあげて」

冒頭、「M-1グランプリ2023」「M-1グランプリ2024」王者の令和ロマンが登場。連覇を果たした令和ロマントロフィーの後ろに刻まれている2024年度の優勝者の名前のところを、〃(同じことを表す記号)にしてほしいとスタッフに伝えたにもかかわらず、しっかりと記名されており、高比良くるまはクレームを。松井ケムリに「当たり前だ」とツッコまれていた。そんな中、川島から第一子の誕生をお祝いされ、松井は笑顔を見せた。

記者がいる会見に出るのは、退社以来初めてだという高比良は「産後初!」とボケ。どんな大会になりそうかと聞かれ「なんの問題もないチャンピオンの場になります」と発言し、さらに「ウエストランドの井口浩之さんが僕のせいで3年連続チャンピオンイヤーをやってるので、井口さんを休ませてあげるチャンピオンが出てほしい」と自虐を交えて回答した。

バッテリィズ、勝負ネタに「ゼロです!」

2024年のファイナリストの中からは、バッテリィズ真空ジェシカエバースヤーレンズ、マユリカ、ジョックロックママタルトの7組が登場。2024年、準優勝に選ばれたバッテリィズの寺家は「出場するか迷っている」と話し「今年は充電する可能性も…」と周りを驚かせ、準優勝で卒業したオードリーのようになる可能性を示唆した。

そんな2人に川島からいけそうなネタがあるか聞くと「ゼロです」と即答。その反応に川島から「給料増えて明らかにサボった」と核心を突かれ、会場は笑いに包まれた。

バッテリィズの弱気な姿勢を見た真空ジェシカの川北茂澄はM-1に「出ません」と公言し相方のガクカワマタが慌てて否定。「出たいんでしょ!?」と聞かれた川北は「出たい。でも言っちゃったから」と自身に縛りをかけるが、本音を打ち明けるように周りから催促され「え~よ~、わた~しは、出させ~ていただきた~い」とミュージカル風に答えて笑いをかっさらった。

ジョックロック、相方の出来栄えに「開催を延期してくれ~!」

また、ジョックロックの福本ユウショウが「昨年、大会中にゆうじろーがボケれていないと言われて、僕が面白くなりますと宣言していました」とエピソードを話すと、ゆうじろーは「かなりのギャグがたくさん作れました」と意気込み、「てんぱり過ぎた警察」というテーマでネタを披露。その出来具合に、すぐさま福本が「開催を延期してくれ~!」と訴え、会場から拍手が巻き起こった。

ママタルトの檜原洋平は「目標としていたベスト8にはなれなかったんですけど…」と2024年の大会で健闘していたような口ぶりで披露。すると川島から「9組なんで」とツッコまれ、最下位だったという事実に会場から笑いが起こる。ネタの進捗具合を聞かれた檜原は「今年はまだ脇汗みたいなネタしかできてなくて」と苦戦していることを告白。そんな2人に川島は頑張るようエールを送った。

■優勝を狙うちょんまげラーメン「心を込めて準備中」

2024年ファイナリスト組の後は、2025年期待の漫才師やラストイヤー組となるちょんまげラーメン、金魚番長、豪快キャプテン、例えば炎、スタミナパンの5組が登場。2024年の大会について、インディアンスから改名したちょんまげラーメンの田渕章裕が「改名してからファイナリストになったチームがいないんですよね」と改名後初の優勝を狙っていることを明かした。川島から「ラストイヤーなんで全部出すしかない」と告げられ、田渕は「心を込めて準備中」と切り返し、大会への思いを語った。

続く金魚番長の箕輪智征が、「優勝の答えが出ています」と占いネタを披露すると、その後の組から大喜利ネタを披露する展開に。しかし、うまく笑いを取れなかった豪快キャプテンの山下ギャンブルゴリラが「誰かが笑うまで帰りません」と宣言して、べーやんにギャグをさせると、渾身のギャグに客席から笑い声が響き、見慣れない光景に川島が称賛。しかし「ゴリラがなんの機能もしてなかった」と鋭いツッコミを入れて会場を盛り上げるなど、終始笑いに包まれる会見となった。

M-1グランプリ2025」は、8月1日(金)より一回戦がスタートする。

※高比良くるまの「高」は正しくは「はしごだか」

文=永田正雄

「M-1開催会見」に登場したバッテリィズ/撮影=永田正雄