
2025明治安田J1リーグ第15節(延期分)が25日に行われ、横浜F・マリノスとFC東京が対戦した。
横浜FMとFC東京による今シーズン最初の直接対決は、開幕前の予想に反して残留争いの行方を占う一戦となった。横浜FMはここまでの20試合を3勝5分12敗という成績で終え、勝ち点「14」の最下位に低迷。すでに2度の指揮官交代に踏み切っており、前節からは大島秀夫監督が指揮を執っている。一方のFC東京も5勝5分10敗・勝ち点「20」の17位に沈み、直近では5戦未勝利。今シーズン開幕前に就任した松橋力蔵監督の下で苦しい戦いが続く。
序盤に主導権を握ったのはFC東京。3分に左サイドでのパス交換から長倉幹樹がフィニッシュに持ち込むと、その直後には室屋成と佐藤恵允のコンビーネーションで左サイドを崩してゴールを脅かす。10分には左サイドからのクロスに合わせた長倉のヘディングシュートが枠を捉えるもGK飯倉大樹が好セーブ。長倉は14分にもボックス手前から強烈なミドルシュートを放つなど、その後もFC東京の攻撃を牽引する。
一方、ボール保持率で上回る横浜FMは23分、敵陣バイタルエリアで細かくボールを繋ぎ、最後はエウベルの横パスを受けたヤン・マテウスが左足を振ったが、シュートは枠の上へ。28分には渡邊泰基のアーリークロスからアンデルソン・ロペスが強烈なヘディングシュートを放つも、GK野澤大志ブランドンの好セーブに阻まれる。その後も互いにチャンスを作ったもののネットは揺らせず、前半はスコアレスで終了した。
後半開始早々の51分、FC東京は左サイドへの大きな展開から敵陣バイタルエリアへ攻め込み、長倉のスルーパスを受けた佐藤がボックス内左から中央へ折り返す。ゴール前の混戦から最後は野澤零温が押し込み先制に成功した。この1点で勢いに乗ると、68分には長倉が起点を作ったところから室屋が左サイドの広大なスペースへ抜け出してゴール前にラストパス。走り込んだ佐藤がダイレクトで流し込み、リードを2点に広げる。
2点ビハインドとなった横浜FMは70分に3枚替えを敢行し、やや重心の下がったFC東京に対して押し気味に試合を進める。しかし、84分にスコアを動かしたのはまたもやFC東京だった。中盤でセカンドボールを回収したところから長倉が巧みなドリブルでボックス手前中央へ侵入。佐藤からのリターンパスを受けると最後は右足の爪先でゴール右へ突き刺し、貴重な3点目を奪った。
試合はこのまま0-3で終了し、FC東京が大きな勝ち点「3」を獲得した。両チームの次戦は28日に控える第22節。横浜FMはアウェイで湘南ベルマーレと、FC東京はホームで横浜FCと対戦する。
【得点者】
0-1 51分 野澤零温(FC東京)
0-2 68分 佐藤恵允(FC東京)
0-3 84分 長倉幹樹(FC東京)

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