
絶対エースがファームからはい上がるべく、必死に汗を流しています。
巨人の戸郷翔征です。2023年にはWBC日本代表として世界一に貢献するなど、実績も十分な右腕。先輩の菅野智之がメジャーに挑戦したことで、今季はさらなる活躍が期待されましたが、ここまで不振に苦しんでいます。6月22日、東京ドームで行われた西武戦では、4四死球と制球が乱れ、5回を6安打3失点で今季6敗目。ここまで全て先発で11試合に登板し、2勝6敗、防御率5.24と精彩を欠いています。
スポーツ紙の記者は言います。
「そもそも、戸郷の魅力は『勝てる投手』という点にあります。相手投手、相手打者へと強い気持ちで立ち向かい、チームに確実に白星をもたらせる点こそ、戸郷が巨人のエースたるゆえんです。その部分で、本人ももどかしい気持ちがあるでしょう。今回が今シーズンで2度目の2軍調整になりますが、『1日でも早く1軍へ』と急かすことが、本人のためになるとは限らない。むしろ勝負の8月、9月をにらんで、抜本的に鍛え直す方が『急がば回れ』になるのではないでしょうか」
そして、こう続けるのです。
「その間、若手を先発に抜擢し、チーム力の底上げを狙うのも一つの手でしょう。特に左投手3人は先発で試してみたい資質にあふれています」
その三人とは、いったい誰でしょうか。
「横川凱、森田駿哉、石川達也の3人です。横川は今季ここまで12試合に登板していますが、全てリリーフです。彼の思い切りの良さは『1点もやれない』というリリーフより、『ゲームメークすればOK』という先発でこそ生きると思います。森田駿哉はファームで11試合に先発し、5勝3敗、防御率3.42と悪くない結果を残している。まず1勝できれば、ローテの一角をつかんでも不思議ではありません。石川達也もリリーフで結果を残しているし、先発を任せてみたくなる資質は十分です。彼らのハングリー精神に懸けてみるのも面白いでしょう」(前述のデスク)
エースのカムバックは万全の状態に戻してから。それまでは過度な期待は禁物。そしてヤングジャイアンツは今こそ、ローテ奪取へと血眼になって臨んで欲しい――。若い力の台頭を、G党の誰もが望んでいます。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]

コメント