
藤川監督の選手起用も注目されている(C)産経新聞社
阪神はリーグ戦再開初戦となる27日のヤクルト戦(神宮)に3-4と痛恨のサヨナラ負けを喫した。
序盤は好調だった。4回に森下翔太の内野安打から中野拓夢の好走塁、ラモン・ヘルナンデスに適時打も飛び出し、2点をリード。3点リードで7回を迎える。
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ここで先発の村上頌樹がつかまる。一死から並木秀尊に高めに浮いた直球を捉えられ、ソロ被弾とすると、二死一塁からホセ・オスナにも左翼線へ痛恨の2ランを浴びる。開幕投手がまさかの1イニング2被弾となったことで一気に緊迫感が増す展開に。
そして試合の終盤、3-3で迎えた9回は救援左腕の及川雅貴を投入。先頭の岩田幸宏に内野安打を許すと、二死二塁から内山壮真の三ゴロを試合途中から守備についた高寺望夢が、バウンドを合わせられない。痛恨の失策でサヨナラ負けと後味の悪い試合ともなった。
また交流戦から続く布陣で注目となっているのはサードの守備問題もある。
開幕サードだった主砲、佐藤輝明は現在右翼、左翼を森下、中堅を近本光司で固める。
サードは助っ人のヘルナンデス、糸原健斗、熊谷敬宥などが先発。この試合では先発がヘルナンデス、リードした6回からは熊谷、9回の熊谷の打席で高寺は代打に送られ、9回の守備も高寺がついた。
3-3と1点もやれない緊迫のシーンで、まさかの三塁の適時失策でサヨナラ負けと後味の悪い負け方となったこともあり、ホットコーナーをめぐってはファンの間からも「開幕の形に戻せないんかな?」「ヘルナンデスを途中交代させないといけないんだったら、サード佐藤、ライト森下、レフト前川に戻すべきだろう」「サードは佐藤でいいだろう」など多様な意見が飛び交っている。
外野の両翼を佐藤輝、森下と固めたことで、左翼の「チャレンジ枠」ともいわれる若手外野手の活躍機会が制限されると、危惧する声も球界内からは上がる。
昨年1軍完走、グランドスラムも放った左の前川右京は開幕左翼、代打でも存在感を示した豊田寛などもこれまでは左翼で先発した経緯もある。
1ー5番までは不動のオーダーを組みながら、6番以降の打順が不安定という問題もある。
2位には巨人、DeNAが3.5ゲーム差、5位の中日まで5.5ゲーム差と混セは続く。各球団とも課題をつぶしながらの戦いが続く。藤川監督が果たしてどんな起用で選手の背中を押していくのか。今後の戦いぶりも注目となりそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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