世界中で愛される映画「ハリー・ポッター」や「ファンタスティック・ビースト」シリーズの制作の舞台裏を体験できるスタジオツアー東京。開業2周年を迎えた初の試みとして、現在開催中の特別企画「炎のゴブレット」の世界観を再現したディナーを大広間で楽しめる、個人ゲスト向けの「ホグワーツディナー」が6月18日~20日、23日~24日の5日間限定で開催された。

【写真を見る】サプライズ演出で死喰い人が登場!場内に緊張感が漂う…

このイベントは、スタジオツアーロンドンでは毎回チケットが即完売するほどの大人気企画で、参加者から「魔法の世界に足を踏み入れたような感動」「夢のような一夜」など、評価が高い企画となっている。チケットは、一人あたり58,000円(税込)だが、販売がスタートするやいなや、先行販売、一般販売、追加販売がすべて完売するという人気ぶり。本ディナーでは、ホグワーツ生になった気分で大広間でディナーが楽しめるだけでなく、ツアー全体を”貸切”で堪能できるという特別感がたっぷり。ゆったりと施設内を巡り、存分に世界観に浸ることができる贅沢な企画となっている。MOVIE WALKER PRESSではスペシャルな夜に開催された「ホグワーツディナー」に潜入!超豪華で見ごたえもたっぷりなディナー&デザートと、貸切で巡った夜のスタジオツアー東京の様子を紹介していく。

■ウェルカムドリンクで乾杯!

まずはツアーエントランスで「ハリー・ポッター」シリーズ、「ファンタスティック・ビースト」シリーズのポスターを眺めながらウェルカムドリンクをいただく。用意されていたのはアルコール入りのドリンク「闇の帝王の復活」と、ストローわたあめがついた「炎のゴブレット」。「闇の帝王の復活」は美しいグリーンと闇感漂うブラウンコントラストが絶妙な色合い。ブルーが目を惹く「炎のゴブレット」はわたあめをドリンクに沈めてかき混ぜると、オーロラのようにキラキラと輝いていた。シェフが試行錯誤したというドリンクは、SNS映えまちがいなし。ツアー中はスタッフさんが常に近くにいて、写真撮影を手伝ってくれたり、おすすめの楽しみ方を教えてくれ、ゲストが身につけている衣装や手に持っているアイテムに絡めたトークをしてくれたりと至れり尽くせりだった。「なにかあれば声をかけてください!」との呼びかけに、一人参加のゲストからは「自分が写った思い出の写真が撮れるなんてうれしい!」といった声も漏れ聞こえていた。

いざ、「大広間」へ。何度と足を運んでいても「大広間」の扉が開く瞬間には目を奪われる。思わず「わぁ」と声をあげてしまうゲストたちの姿が印象的だった。

「大広間」に入ると「炎のゴブレット」のテーマカラーのブルーで統一されたテーブルがずらりと並んでいた。自分の名前が書かれたネームカードの紙片を見つけて着席。これだけでも記念になる!とテンションが上がるのだが、各席にはゲストへのプレゼントも用意されていた。スタジオツアー東京開業2周年を記念した缶バッジと、「DINNER@HOGWARTS」の刻印入りのハリー・ポッターや、セドリック・ディゴリーの杖が添えられており、ディナーを食べる前から気分は最高潮に。1つのテーブルに8人ほどのゲストが相席となったが、“ハリポタ愛”は世界共通。ファン同士で一緒に喜びを噛みしめ合うことができた。

■「炎のゴブレット」にインスパイアされたメニューが登場

そして、いよいよディナーコースがスタート。メニューは「炎のゴブレット」に着想を得た、“第一の課題”“第二の課題”“第三の課題” という構成に。シャンパンや白ワインなどをすすめられながら、まず味わったのは“第一の課題”にインスパイアされたアミューズの「箒のグリッシーニ」「トライウィザードカナッペ」「金の卵タルト」。かわいらしいビジュアルでゲストの目も楽しませていた。

“第二の課題”には前菜の「黒い湖のテリーヌ」、スープは「憂いの篩ヴィシソワーズ」。「黒い湖のテリーヌ」は黒い湖をイメージした帆立のテリーヌにバルサミコソースとサラダが添えられていた。色味にインパクトのあるヴィシソワーズはグリーンのタピオカ入り。ひんやりとした喉越しともちもち感が楽しめるスープになっている。

“第三の課題”はメインの「牛フィレ肉のロースト 迷路を添えて」。やわらかなフィレ肉はもちろんだが、添えられている迷路部分に注目。こちらはグリーンピースのペースト。迷路のような模様もあしらわれ、「シーンが浮かぶ…」と目を閉じながら味わうゲストの姿もあった。巨大迷路で優勝杯を見つける“第三の課題”がモチーフだが、巨大迷路を添えているという遊び心もたまらない。

■参加者限定の特別体験&サプライズ演出も

ディナー中にはゲストしか体験することができない貴重な時間も用意されている。まずはゴブレットの前で写真撮影が楽しめるフォトセッションタイム。普段は入ることができない、ダンブルドア校⾧が引いた“年齢線”の内側に入って、ゴブレットと一緒に記念撮影ができるというもの。スタッフさんが撮影してくれるという手厚いサービス付きで、スマホはもちろん、「一眼レフでも撮れますよ!」と親切に対応してくれたのも印象的だった。“年齢線”のなかに入ったことをアピールするポーズや、ネームカードを投げ入れるようなポーズなど、ゲストたちは思い思いのポーズで記念撮影を楽しんでいた。

■死喰い人が登場するサプライズ演出に、ゲストたちも盛り上がる

そしてもう一つ。完全サプライズ演出で死喰い人が登場し、一緒に記念撮影ができるグリーティングタイムも用意されていた。会場全体の照明がグリーンに変わり、スモークのなかから不気味な存在感を放つ3人の死喰い人が現れ、劇中さながらの不穏なパフォーマンスを披露。死喰い人たちが各テーブルを巡り、間近に迫り来るので、あまりの迫力に圧倒される参加者も。フォトセッションタイムでは、リクエストに合わせたポーズで写真撮影をしてくれるなどサービス精神あふれるおもてなしに、ゲストも大喜びだった。

ディナーが終わるまで約2時間。あっという間に時間が過ぎてしまったが、そのあとの閉館までは貸切でのツアーがスタートする。まずは大広間を抜けて、「ホグワーツライフ」エリアへ。ここでは、「グリフィンドール談話室」「男子寮」「スリザリン談話室」などの映画のセットを見ながら、デザートタイムを満喫することができた。スイーツは「ハーマイオニーのドレスクッキー」「ステンドグラスベリーヌ」「大鍋シュー」、ドリンクはコーヒー、紅茶が立食式で提供される。セットが並ぶなかでスイーツを食べるという贅沢な時間。ホグワーツの一員になったような気分が味わえ、世界観への没入感がより増したように感じられるスペシャルな瞬間だった。

■期間限定の特別企画「炎のゴブレット」も見逃せない!

お楽しみはこれだけでは終わらない。各エリアには、いましか見ることができない特別企画「炎のゴブレット」の展示があちこちに展開されている。三大魔法学校のコスチュームや、死喰い人のマスクの展示、フィルムメーカーが集結して作り上げた縦横3m規模のトム・リドルの墓、三代魔法学校対抗試合の“第二の課題”で行われた水中撮影の小道具や演出・撮影の裏側を知ることができる展示、映画『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』で初登場しシリーズでも重要なシーンに登場する必要の部屋など、見ごたえたっぷりのアイテムが登場。各エリアでスタッフさんが説明や写真撮影をしてくれ、充実の時間を過ごすことができた。

スタジオツアーは2時間では回りきれないほど見どころたっぷり。このほかにも、9と3/4番線のホグワーツ特急や、魔法省、ダイアゴン横丁、ホグワーツ城の模型など、普段は来場者で人気の場所も並ばずに思う存分味わうことができる。写真を撮るために時間をあてるゲストや、お気に入りのセットを隅々まで鑑賞したり、参加者同士で仲良くなって交流を深めるゲストの姿も多かった。

ちなみに、ディナータイムなので、夜の景色を楽しめるのもポイント。「バックロット」のエリアでは、ハグリットの小屋やホグワーツ橋、夜の騎士バスなど、ライトアップされた姿を横目にバタービール(グラスはお土産として持ち帰り可能!)で乾杯することもできた。ツアーの最後は、充実なラインナップのギフトショップで新作グッズをゲット。

スタートからツアーの終了まで、約5時間の体験だったが大満喫の時間を過ごすことができた。今回参加した「ホグワーツディナー」は、5日間限定での開催だったが、普段は団体向けのプランとして「スタジオツアー東京 ディナーパッケージ」が提供されている。特別企画「炎のゴブレット」も9月8日(月)まで楽しむことができるので、この機会に訪れてステキな思い出を作るのはいかがだろうか。

取材・文/タナカシノブ

貸切でスタオツアー東京を堪能できる!「ホグワーツディナー」潜入レポをお届け