国産モデルとは異なる魅力を持つ輸入二輪車の注目モデルを紹介!

「このバイク乗ってよかった」トライアンフ、インディアン…“2025年の推しはコレ” バイクライターが注目した輸入車モデルとは?の画像一覧

世にある様々な乗り物の中でも、移動を楽しみに変えるとともに、その趣味要素の高さも魅力となっているのがモーターサイクル。昨今では幅広い世代のライダーたちがバイクライフを満喫している。もしあなたがバイクに乗ってみたいと思った際、悩むことがあるとすればそれは車種選びだろう。現在、世の中には数多のモデルが発売されていて、カタチや排気量、そして価格も様々。運命の一台を見つけた人や不動の“推し”モデルがある人は別として、きっと悩んでしまいそうだという人、さらに国産モデルよりも海外モデルにちょっと興味があるという人にオススメしたいモデルを今回はご紹介。

梅雨が明ければ、暑さは予想されるも、晴れ間の多いバイクシーズンがやってくる。大型二輪免許を取ったばかりの人、また今現在新規で大型バイクの購入を考えている人、そして乗り換えを考えている人など、新たな相棒として輸入車モデルはいかがだろうか?

1. 【インディアン】アメリカの歴史あるブランドが放つエントリークルーザー

無骨さを塊感があり、アメリカン好きにはたまらないスタイルのスカウトシックスティボバー

Indian
SCOUT SIXTY BOBBER
¥1,690,000~
スペック
●全長×全幅×全高(mm):2206×855×●1071シート高(mm):649 ●総排気量(cc):999 ●エンジン:水冷Vツインエンジン ●最高出力(HP):85 ●最大トルク(Nm/rpm):87/6200  ●車重(kg):243●燃料タンク容量(L):13 ●カラー:ブラックメタリック

アメリカ最古のモーターサイクルブランドとして、バイク好きの間では知られているのが「インディアンモーターサイクルズ」。ただ、その圧倒的な存在感とともにプレミアム感のある価格帯から、一歩引いてしまう人や諦めてしまう人も多い。しかし2025年、新たに登場したこの「スカウト シックスティ ボバー」は伝統のアメリカンスタイルを継承しつつも扱いやすく、また価格もお手頃なベーシックモデルとなっている。

低いシートとアグレッシブ&重厚なスタイルが魅力

オーソドックスなアナログ+デジタル表示のスタイル トルク感のある力強い走りを味わえる999ccの水冷Vツインエンジンを搭載アグレッシブなボバースタイルが魅力となっているこのモデル、低めのソロシートをはじめ、51mmのリヤサスペンションと5本スポークホイール、そして短めのリヤフェンダーが塊感のあるスタイルを作り上げている。

程よい重厚感も備えるボディには、最高出力85HP、最大トルク87Nの力強くも扱いやすい、快適な走りを味わうことができる排気量999ccの水冷Vツインエンジンを搭載する。

程よい厚みがあって、座り心地が良くロングライドも快適早速、跨ってみるとシート高は649mmと圧倒的に低く、両足はベッタリと着地。これは女性や小柄な男性でも安心の足つき性の高さで、243kgの車重でも不安は少ない。シートはややソフトな印象で、座り心地もよく快適。ライディングポジションもきつくなく、さらに低重心設計によって体格や経験を問わず、幅広いライダーがライドを楽しむことができるようになっている。

直進安定性はもちろん、コーナリングもスムーズ実際に走って見ると、重低音を効かせた排気音とドコドコというエンジンの鼓動がダイレクトに感じることができ、エントリーモデルではあるが、しっかりとザ・アメリカンクルーザーの雰囲気を味わうことができる。スロットルを開けると反応も良く、力強くもスムーズな発進&加速となっているので、怖さはない。

存在感と美しさには定評がある歴史あるインディアンモーターサイクルの新型エントリーモデルハンドリングはコンパクトではるが、基本はクルーザーなので軽快というよりはゆったり、ただ直進もコーナリングも安定感があり、“走り”を存分に味わうことが可能だ。クルーザーというとツーリングがメインのイメージがあるが、こちらは車体も比較的軽く、バランスやコントロール性の良さもあって、街乗りでも快適に使えそうな感じがした。

何より、存在感、走り、所有感という要素をしっかりと満たしてくれるインディアンモーターサイクルの車両をこの価格で手に入れられるのが大きな魅力であり、この手のスタイルが好きで、このモデルに興味を持った人であれば、“買い”!と言っても過言ではない一台となっている。

問い合わせ:ポラリス
公式WEBサイト:https://www.indianmotorcycle.co.jp

2.【トライアンフ】ネオクラシックだけじゃないアドベンチャーモデルも秀逸

エッジを効かせたモダンなスタイリングが目を引く、タイガースポーツ800

TRIUMPH
TIGER SPORT 800
¥1,395,000~
スペック
●全幅×全高(mm):828×1386●シート高(mm):835 ●総排気量(cc):798 ●エンジン:水冷3気筒DOHC12バルブ ●最高出力(kW/rpm):84.6/10750 ●最大トルク(Nm/rpm):84/8500  ●車重(kg):214●燃料タンク容量(L):18.6 ●カラー:コスミックイエロー、カスピアンブルー/ファントムブラックグラファイトサファイアブラック、サファイアブラック

英国生まれのモーターサイクルブランド「トライアンフモーターサイクルズ」の人気シリーズといえば、街中でも画になり、雰囲気もあるネオクラシカルなモデル。だが、そればかりではなくロードスポーツモデルやアドベンチャーモデルなども実は優秀。

そして今回注目した新型モデルは、オンロードよりもアドベンチャーモデルとしてツーリングをより楽しく快適なものにしてくれる「タイガースポーツ800」。週末、思わず出かけたくなる一台となっている。

高バランスで旅と走りをスマートに楽しむことができる

モダンなデジタルメーターは視認性の高さにもこだわりがスムーズな加速と吹き上がりの良い798ccのトリプルエンジン、独特なエンジン音も魅力タイガースポーツ800」は、今年新たに登場したミドルクラスのアドベンチャーモデルで、2021年に登場した「タイガースポーツ660」の兄弟モデルにあたる。正直、外観はタイガースポーツから大きく変わったとは言えないが、その違いは中身(エンジン)にある。

660モデルは、大型二輪ビギナーリターンライダーターゲットにしたモデルでロードネイキッドモデルのトライデント660と同様のエンジンを搭載していたが、800モデルはスポーツ性能の高いストリートトリプル765RSをベースに開発されたエンジンが搭載され、ストレスなくフレキシブルな走りを楽しみたいというライダーに応えるワンランク上のモデルとなっている。

比較的ソフトな座り心地で座面も広く、タンデムの際も快適シート高は835mmとやや高めの設定もアドベンチャーモデルとしては標準的、ただスリムなシートとボディのおかげで足を下ろしやすくなっていて足つきも性は悪くない。

ツーリングを快適に満喫させてくれる走る、曲がる、止まるを高次元でバランスさせた一台ライディングポジションはアップライトなハンドルによってキツくはなく、リラックスして乗ることが可能だ。エンジンを始動させるとトライアンフ&トリプルエンジン独特の軽快なエンジン音が耳に入り、好きな人にはたまらない。スロットルを開けていくと反応は俊敏で、以前乗ったタイガースポーツ660よりも反応はリニア。それはライダーの操作にしっかりと従ってくれるというところでメリットとなる。

トライアンフが放つ新型ロードアドベンチャーモデル出だしはスムーズ、と同時に力強さも感じさせ、加速も爽快。ハンドリングは軽快でコーナリングが気持ちよく、またブレーキングも滑らかでいて制動力が高く、安心感がある。高速ライドは経験できてはいないが、余裕のある走りで問題はなく、乗り心地の快適さと従順な操作性からロングライドも楽しくこなせそうに思えた。

車格、走り、コスパとバランスがよく、バイクライフを満喫可能なことは確か。ただタイガースポーツ660と迷う人もいるかと思うが、上質な走りを求める人であれば、是非こちらを選んで欲しいところだ。

問い合わせ:トライアンフモーターサイクルジャパン TEL:03-6809-5233
公式WEBサイト:https://www.triumphmotorcycles.jp/

3.【ロイヤルエンフィールド】センスとこだわり、そしてコスパが光るスクランブラー

ネオクラシックな雰囲気に加え、個性的なカラーバリエーションもポイントのベアー650

ROYALENFIELD
BEAR650
¥990,000~
スペック
●全長×全幅×全高(mm):221855×1160 ●シート高(mm):830 ●総排気量(cc):648 ●エンジン:空冷4ストローク並列2気筒SOHC4バルブ●最高出力(kw/rpm):34.9/7150 ●最大トルク(Nm/rpm):56.5/5150  ●車重(kg):214 ●燃料タンク容量(L):13.7 ●カラー:ボードウォークホワイト、ペトロールグリーン、ワイルドハニ、ゴールデンシャドウ、トゥーフォーナイ

ロイヤルエンフィールドといえば、ミッドサイズ(250~750cc)のモーターサイクル・セグメントに力を入れ、昨今、若いライダー女性ライダーをはじめ、リターンライダーたちにも人気急上昇中のブランド。

扱いやすさと乗りやすさでいえば350ccモデルだが、もう1ランク上の走りや存在感が欲しい人にオススメしたいのが、このワイルドな雰囲気を漂わせるスクランブラーモデル 「ベアー650(ロクゴーマル)」。街乗りからツーリング、そしてフラットダートまで幅広く使え、バイクライフを盛り上げてくれる一台となっている。

ライダーの冒険心を大切にサポートしてくれる

フルデジタル仕様のメーターもポイント定評のあるエンジンにトルクアップのチューニングを施し、幅広い回転域でアクティブな走りを楽しめる648ccの並列2気筒エンジンを搭載1960年カリフォルニアのモハーベ砂漠で開催された過酷なレース「ビッグ・ベア・ラン」が開催され、そのレースを制し、伝説となったレーサーがいた、その人がエディ・マルダーであり、そんな彼にインスピレーションを受け、発売されたのがこのモデル。街中からトレイルまで、道を選ばず、ライダーの直感に従って走りたい道を走ることを実現してくれるスクランブラーだ 。

その特徴は、レトロな雰囲気を持つ堅牢なデュアルパーパスタイヤをはじめ、スクランブラーシートやシンプル&コンパクトな2-1マフラーにキックアップしたリアループ、そして競技用ナンバーボードなど。さらにトルプアップがはかられた650ccのパラレルツインエンジンを搭載し、アクティブにバイクライフを楽しむ人にピッタリの一台となっている。

ステッチが入れられたこだわりのシート。ボディと合わせたカラーリングもポイント。シート高は830mmと気持ち高めで、さらにシートがやや幅広&肉厚なので、足つき性は多少悪くなるが、スクランブラーカテゴリーではスタンダードかつ平均的な体格の男性であれば特に問題はない。

昨今、注目度の高い露イヤルエンフィールドの新型モデル走り出すとスロットルの反応が良く、シャープな加速と小気味の良い排気音がライダーの気分を上げてくれる。ハンドリングも軽く、コーナリングも素直でスムーズ、またフラットダート程度であれば問題なくこなしてくれるタイヤと多少の凸凹道も気にせず走れる最低地上高の設定(184mm)も色々な場所に行きたいライダーにとっては好都合となっている。

路面を問わず、幅広いツーリングシーンで活躍してしれる元気な走りが魅力さらにレトロな外観もメーターはグーグルマップを搭載し、音楽やメッセージに地図データ等の様々な情報にアクセス可能な先進のTFT液晶を採用したトリッパーダッシュが搭載され、視認性が高く、快適なライドをサポートしてくれる。

雰囲気のあるスタイリッシュなボディには個性豊かな5種類のカラーリングが用意され、ライダーの好みやキャラクターに合わせた選択ができるのも魅力となっている。

人の好みは千差万別で、デザイン、乗り心地、足つき、音、そして価格と選ぶ要素は多々あるが、折角バイクに興味を持ったのであれば、自分に“ワクワク”を与えてくれ、また楽しく付き合うことができる一台を是非選んでもらいたい。

取材・文・撮影/安室淳一 

「このバイク乗ってよかった」トライアンフ、インディアン…“2025年の推しはコレ” バイクライターが注目した輸入車モデルとは?