
アズジェントは、米Vicarius(ヴィカリウス)と販売契約を締結し、システムセキュリティーの根本要因である脆弱性を塞ぐ同社のCTER(Continuous Threat Exposure Remediation:継続的脅威エクスポージャー対策)ソリューション「Vicarius VRX」の販売を開始した。
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Vicarius VRXは、システム内の脆弱性をニアリアルタイムに検出し、CVSSスコアだけではなく、実際のシステムでの脆弱性の深刻度、Exploit Database(脅威データベース)など複数の情報を用いた相関分析を行ったうえで優先順位付けを判断して、脆弱性の修正対応を行うCTERソリューション。多くの脆弱性管理製品が開発元提供のパッチ適用のみにとどまるのに対し、Vicarius VRXはニアリアルタイムに脆弱性を検出、相関分析を行い、システムにとってクリティカルな脆弱性にフォーカスし、(1)パッチ適用、(2)修正スクリプト提供、(3)バーチャルパッチといった3段階の是正措置をユーザー許可のもと自動でとることができる。
開発元から修正パッチが提供されていない場合、Vicarius VRXは修正スクリプトを提供し、ユーザー許可のもと自動でスクリプトをあてることができる。実例を挙げると、2024年7月に発生したCrowdStrikeの障害では、修正スクリプトを提供することで、システムの当該脆弱性を迅速に対応し保護した。さらに、何らかの事情によりパッチやスクリプトをすぐに適用できない環境(システムを中断できないなど)では、暫定措置としてバーチャルパッチを実施する。デバイスにインストールされたVicarius VRXのエージェントが指定されたアプリのメモリー領域を監視しアクセス制御を行う。これによりメモリースクレイピング攻撃などからの防御が可能となり、システムへの被害を最小限に抑えることができる。
なお、Vicarius VRXは、「Interop Tokyo 2025」(6月11日~13日 幕張メッセ)の「Best of Show Award セキュリティ(エンタープライズ)部門」で準グランプリを受賞している。Best of Show Awardsは、出展企業各社からエントリーされる選りすぐりの新製品を、有力メディア各社のキーマンと学術界の識者によって編成される審査委員会が審査し、「今年の一品」を決定するアワード。300近いエントリーからファイナリスト審査会を経て決定する。
価格はオープン。参考税別価格は250アセット225万円から。アズジェントでは3年間で1億円の販売を目指す。

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