アニメ「ウマ娘 シンデレラグレイ」(毎週日曜昼4:30-5:00、TBS系ほか/ABEMA・ディズニープラスHuluLeminoTVerほかで配信)の第13話「日本一」が6月29日に放送。第1クールの最終回を迎えた。前話から続く天皇賞(秋)でのオグリキャップ(CV.高柳知葉)とタマモクロス(CV.大空直美)の対決は、ついにラスト400メートルに。オグリキャップを振り切るタマモクロス限界突破が反響を呼んだ。(以下、ネタバレが含まれます)

【写真】タマモクロスを猛然と追い上げるオグリキャップ

タマモクロス限界突破でゾーン突入

先行策を選んだタマモクロスに対し、中団で耐えていたオグリキャップ。ラストの直線でスパートをかけて、前を行くタマモクロスを射程にとらえる。一方、逃げるタマモクロスは追い上げてくるオグリキャップの足音にプレッシャーを感じながら、ラスト400メートル、東京レース場名物の高低差2メートルの坂に突入する。

オグリキャップは差を縮めながら猛然と坂を駆け上がる。その気配を感じ、さらに脚を踏み込もうとするタマモクロス。しかし、ここでついにその脚が重くなってしまう。ロードロイヤルのあとを追う逃げを打ち、直線に入ってからはトップスピードで走り続けていたことで、ゴールを前に体力の限界を迎えてしまったのだ。

諦めかけるタマモクロスだが、そのとき、幼少期に走りを教えてくれたおっちゃんとの思い出が脳裏をよぎる。おっちゃんと約束した「日本一のウマ娘」になるために、タマモクロスは最後の力を振り絞ると、時代を作るウマ娘だけが入れるという“領域《ゾーン》”へ突入。限界の壁を打ち破り、覚醒した“白い稲妻”はオグリキャップを置き去りに、そのままゴールを駆け抜けた。

レース後、差し伸べられたタマモクロスの手を握ったオグリキャップは、今まで以上に闘志に燃える瞳を向ける。これまでもレースで勝つことを目指して走ってきたオグリキャップだが、もしかしたらこのとき初めて、心の底から勝利を渇望したのかもしれない。

■芦毛伝説「シンデレラグレイ」のもう1人の主人公

“怪物”でも打ち破れなかった“最強”の壁。「白い稲妻篇」に入ってからは、オグリキャップタマモクロスの両雄という形で描かれてきた。「シンデレラグレイ」は芦毛の怪物オグリキャップの伝説をテーマにしたものだが、タマモクロスもまた芦毛の伝説である。

史実でもそうであるように、デビュー間もない頃に転倒事故にあってからはなかなか勝ち上がれず、素質が開花したのは同期たちのクラシック三冠が過ぎてから。それからは重賞3連勝からのGI3連勝。史上初の天皇賞・春秋の連覇を果たす駆け上がりを見せたタマモクロスは、「シンデレラグレイ」におけるもう1人の芦毛の主人公と言えるだろう。

SNSには「オグリの存在があって限界を突破できたタマモ、良いライバル関係」「オグリキャップは強かった、だけどタマモクロスが主人公すぎた」「これぞ芦毛の伝説シンデレラグレイ」など、両者を称える声のほか、「完璧だった、全話通して文句のないデキ」「今期イチ熱くなれる最高のアニメだった」と「録画してるのをこれから一気振り返りする」といった称賛のコメントも続出する。

また、本編後には、10月から始まる第2クールの予告映像も公開。ジャパンカップに集う海外の強豪ウマ娘たちの姿に、「ラストのオベイちょい見せ憎い演出」「ジャパンカップシングレ全体でも好きすぎるレースなので楽しみしかない」「これは現実のジャパンカップ有馬記念に合わせてくる形だな」など、期待を膨らませるコメントが相次いでいた。

◆文=鈴木康道

「ウマ娘 シンデレラグレイ」第13話が放送/(C)久住太陽・杉浦理史&Pita・伊藤隼之介/集英社・ウマ娘シンデレラグレイ製作委員会 (C)株式会社Cygames