
阪神は2日の巨人戦(甲子園)に1-0と勝利。試合終盤に起きたクロスプレーの判定をめぐっても大きく注目を集めた。
試合は両軍ともに安打が出ながら、得点を奪えず終盤に。
【速報】阿部監督が51年ぶりの退場処分へ…森下の神走塁でリクエスト覆る「根拠はあったのか?」高木の見解を速報でお伝えします【プロ野球】
巨人は先発・井上温大が7回無失点と好投する中、8回から2番手でマウンドに上がったのは左腕の中川皓太だった。
二死から3番・森下翔太、4番・佐藤輝明に連続四球を与え一、二塁となり、ベンチは3番手として田中瑛斗を投入。
その初球だった。大山悠輔が放った遊撃への当たりを泉口友汰がはじき、その間に二走の森下が激走、バックアップに入った吉川尚輝がホームに送球、クロスプレーとなった。
ホームに突っ込んだ森下はスライディングで1度甲斐のタッチをかいくぐり、再度ホームへ右手を伸ばした。このプレーに一度はアウトの判定が出たが、阪神側はリクエスト。リプレー検証の結果、判定が覆り、本塁生還が認められ、阪神が1点をもぎ取った。
1度出した判定が覆ったとあって、甲子園も騒然。チームを預かる巨人・阿部慎之助監督もリプレー検証によって出た判定への異議を唱えることはできないというセ・リーグのアグリーメントは分かりながらも、判定の根拠を求めたことで退場処分となった。巨人の監督が退場となるのは51年ぶりともなった。
森下の"神の手タッチ"には球界内からも考察の声が上がった。
現役時代は大洋(現DeNA)で活躍、引退後は日本代表コーチを務め、現在は野球解説者として活躍する高木豊氏は3日に自身のYouTubeチャンネルに「【速報】阿部監督が51年ぶりの退場処分へ…森下の神走塁でリクエスト覆る「根拠はあったのか?」高木の見解を速報でお伝えします【プロ野球】」と題した動画を更新。2日の注目となったクロスプレーシーンを振り返っている。
8回の森下の走塁シーンについては、まずは三塁ベースコーチの好判断をたたえた。
大山の遊撃への当たりを泉口が肩に当ててはじいた。「一瞬(三塁ベースコーチが)腕をゆるめたけど、はじいた瞬間から全力で回している」「これがドラマを生むきっかけになった」「ちゅうちょなく回したのがドラマの始まり 神走塁を生んだ」として三塁ベースコーチを務める田中秀太内野守備走塁コーチの判断も大きかったとした。
その上で、注目の本塁クロスプレーについては捕手の甲斐はタッチはしているというコメントに触れながらも、「どこで触れたのかというのは分からないと思う」「最終的にタッチはできたのかもしれないけど、それをいうんだったら、俺は森下の右手がベースについていると思う」とコメント。
「甲斐が(森下に)タッチしたという前に、(森下の)右手がベースについていると思う」と甲斐のタッチを2度かいくぐった上で、最終的には森下の右手が先にホームベースについていたという見解をのべた。
帰ってから何回も同プレーシーンを見直したとして「森下の執念だな、森下の貪欲な姿勢、意欲が勝利を呼び込んだ」とたたえた。
一方で高木氏は退場となった阿部監督の心情を慮る場面もあった。判定の根拠を求めて退場となったことに「やっちゃいけない行為かもしれないけど、勝負師としては、確認したかったんだと思う」と気遣った。
いずれにせよ、巨人はこれで連敗と首位阪神に5.5ゲーム差をつけられた。伝統の一戦、最終3戦目は何としても負けられない戦いとなりそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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