
この記事をまとめると
■安全運転をする上の意識として「無事是名馬(ぶじこれめいば)」という造語が使える
■ドライバーの心構えとして大事なのは「余裕を忘れない」ことだ
■安全運転を「あいうえお」でまとめてみた
安全運転に必要な意識を再確認
「無事是名馬(ぶじこれめいば)」という造語がある。もともとの意味合いは、馬主の立場で所有する競争馬が怪我なく走り切ることを願ったものとされているが、いまでは競馬に限らず、スポーツやビジネスの分野で使われることが多い。
スポーツ界では「短い期間だけ活躍するよりも息の長いプレーヤーになることを目指す」といった意味合いで使われることが多い。また、ビジネス界隈では「周囲よりはやく仕事(出世)を進めたとしても、結果的に失敗してしまってはナンセンス」といった意味を示したりもする。
まとめると、「トラブルなく目標を達成する」ことの重要性を示す格言として使われているという印象がある。
「無事是名馬」の考え方はクルマの運転にも通用する。
モビリティとしての自動車がもつメリットのひとつに、「ドア・トゥ・ドアで考えたとき、公共交通機関より移動時間が短くなることが多い」というものがある。この特徴にフォーカスした、とくに運転免許を取ったばかりのドライバーだと、「目的地まで1分1秒でも早く着きたい」と考えてしまう傾向にある。
「無事是名馬」という格言からもわかるように、わずかな時間を短縮するために、途中で事故を起こしてしまったら、かえって到着時刻は遅くなる。事故を起こさなければ、不要だった時間や金銭を費やすことになる。
「無事是名馬」は「安全運転が最優先」と置き換えることもできる。
それでは、公道における安全運転のポイントはどこにあるのだろうか。
事故を防ぐために心に余裕をもとう
道路交通法などで定められた交通ルールを厳守することは当然の前提として、ドライバーの心構えとして大事なのは「余裕を忘れない」ことだと思う。
遅刻しそうな状況であれば、どうしても慌ててしまう。黄色信号で無理に交差点へ進入してしまうこともあるだろうし、合流箇所で譲らずに接触しそうになることもあるだろう。前方を走るクルマがゆっくり気味だとイライラして、あおり運転をしてしまうかもしれない。
遅い足取りで横断歩道を渡る歩行者へクラクションを鳴らすというのは、法律違反の言語道断な行為だが、慌ててイライラしていると、そうした行動をしてしまうドライバーもいるようだ。
ドライバーに余裕がないと、後方確認を怠ってしまったり視野が狭くなり合流してくる車両に気付くのが遅くなったりすることもある。こうした注意散漫な状態も、不要な事故につながりやすい。
しかし、イライラした感情は「時間に余裕」があれば抑えることができる。その意味では、早めに出発することは安全運転につながる心がけといえる。
「急いては事を仕損ずる」という格言も知られているが、前述したように、もし交通事故を起こしてしまうと、それが軽微な接触事故であっても、かなりの時間をロスしてしまうことは間違いない。仮に、遅刻しそうになっても、心の余裕は失わないようにしたい。
そのポイントは笑顔をキープすることだと考える。約束の時間に遅れそうになると焦ってしまうが、「事故を起こしたら元も子もない」と考え、「しかたないか」とばかりに苦笑でもいいので笑顔を作れば、心に余裕を取り戻せるのではないだろうか。
こうした考えを踏まえ、記してきた内容を『安全運転あいうえお』としてまとめてみよう。
安全運転「あいうえお」
あ:あわてない
い:イライラしない
う:うしろに注意
え:えがおで運転
お:おこらない
単純化しすぎかもしれないが、安全運転意識を高めるヒントとなるだろう。
生成AIを活用すれば、上記の『安全運転あいうえお』をスマホの待ち受け画面にすることも簡単にできる時代だ。日常的に目につくようにアレンジして是非とも活用してほしいと思う。

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