ルイス・キャロルが生み出した名作「不思議の国のアリス」を日本で初の劇場アニメーション化する「不思議の国でアリスと Dive in Wonderland」の場面写真が、原作者ルイス・キャロルアリスの物語を語り始めた日とされる7月4日(=アリスの日)に披露された。

【フォトギャラリー】原作へのオマージュが込められた「不思議の国でアリスと Dive in Wonderland」新場面写真

本作は、世界中で愛される「不思議の国のアリス」をベースに、なかなかうまくいかない日常に悩む不器用な女の子りせの視点で描く"新たなアリス"の物語。原作の世界観を大切にしつつ、現代を生きるりせが不思議の国に迷い込むというオリジナル設定で描かれる。スタッフは、監督に「色づく世界の明日から」「白い砂のアクアトープ」の篠原俊哉、脚本に「薬屋のひとりごと」「アオのハコ」の柿原優子。アニメーション制作を「SHIROBAKO」「劇場版プロジェクトセカイ 壊れたセカイと歌えないミク」などで知られるP.A.WORKSが手掛ける。主題歌は、SEKAI NO OWARIが新曲「図鑑」を提供している。

映画に登場するキャラクターたちに命を吹き込んだのは、"不思議の国"に迷い込む大学生・りせ役に原菜乃華、りせと一緒に様々な出会いをしながら旅をするアリス役をマイカ・ピュ、さらに山本耕史八嶋智人、小杉竜一(ブラックマヨネーズ)、山口勝平森川智之、山本高広、松岡茉優間宮祥太朗戸田恵子といった豪華声優陣が脇を固めている。

新たに披露された場面写真は、原作である「不思議の国のアリス」へのオマージュが込められた計7点のカット。「ワタシヲオノミ」と書かれた瓶を飲んで小さくなったアリスや、りせの肩にちょこんと座り「ワタシヲオタベ」と書かれたケーキを頬張る姿、手を取り合って"ふつうじゃない"世界へと一歩を踏み出すりせとアリス、ハートの女王とのシーンなど、アリスの物語の世界観を象徴する印象的な場面が切り取られている。どのカットも原作の要素を随所に取り入れながら、"ふつうじゃない"があたりまえの"不思議の国"を描いた、日本発アニメーションならではの新しさを感じさせるビジュアルに仕上がっている。

本作のメガホンをとった篠原俊哉監督は、原作が時代を超えて愛され続ける理由について、「個性の強いキャラクターとナンセンスな世界設定。作品自体はストーリーらしいストーリーがなく、どこに連れて行かれるのかわからない不安感がありますが、世界設定には大量の余白があり、表現者が「不思議の国」という場を借りて新たな価値観を創出できる可能性に満ちている点も大きな魅力です」とコメントを寄せた。

「不思議の国でアリスと Dive in Wonderland」は8月29日から全国公開。

(C)「不思議の国でアリスと」製作委員会