
コミックの映像化や、小説のコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、サンデーうぇぶりにて『アップルエイジ』の連載を開始した漫画家・Arataさんが描く読切作品『ドクロとダンス』をピックアップ。
Arataさんが6月7日にX(旧Twitter)で本作を投稿したところ、6,000件を超える「いいね」と共に、多くの反響コメントが寄せられた。本記事では、Arataさんにインタビューを行い、創作のきっかけや漫画を描く際のこだわりについて語ってもらった。
■女子高生同士の温かい友情
女子高生・真泉小鈴(まいずみこすず)は、謎の大型生物「天原頭蓋」で有名な天原町(あまはらちょう)で暮らしている。小鈴は何かと“東京”“東京”と言う世間が気に入らない。そんな時、小鈴のクラスに東京からの転校生・芹川踊(せりかわおどり)がやってくる。
小鈴が「天原頭蓋」の記念館でアルバイトしていると、そこへ転校生の踊がやってくる。踊は、小さいころ本で読んだ「天原頭蓋」が好きで来たと言い、この町への転校も嬉しかったのだと言った。展望台から「天原頭蓋」を見た二人は、踊の誘いでダンスを踊り、それをきっかけに仲良くなっていく。
その後、二人はそれぞれの進路へ進む。踊は天原町から通える大学へ。小鈴はコンプレックスを抱きつつも憧れだった東京の大学へ行きたいと思っていた。しかし、結局怖気づいてしまい地元の大学へ行くことを選択する。
さらに月日が経ち、踊は最年少宇宙飛行士になることが決まる。小鈴はこれから10年も会えなくなる踊に、これまでの自分の想い話す。そして、彼女もまた大きな一歩を踏み出していくのだった…。
作品を読んだ読者からは、「爽やかでじんわり心に染みる話だった」「長編でも読みたい」「読後感が良い」など、反響の声が多く寄せられている。
■作者・Arataさん「地方出身者が抱えている東京へのコンプレックスを題材に物語を描いてみたかった」
――『ドクロとダンス』は、どのようにして生まれた作品ですか?きっかけや理由などをお教えください。
「巨大な頭蓋骨が風景として馴染んでいる町」というアイデアが浮かんだことがきっかけとして大きいかなと思います。元々、地方出身者が抱えている東京へのコンプレックスを題材に物語を描いてみたかったのですが、それだけではヒキが無いなと思い形にできなかったところに、そのアイデアが浮かび、題材にもマッチさせやすそうだと考え、ネーム作りを始めました。
――今回の作品のなかで、特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
作品の中盤、主人公の小鈴と踊がファミレスで会話するシーンが好きです。地味な場面ですが、都会に引け目を感じている小鈴と、そのことを感じ取れない東京出身の踊、というズレが描けたかなと思っていて気に入っています。
――漫画作品を描くうえで、Arataさんが特に心がけているところ、大切にしていることなどをお教えください。
物語的な観点で言えば、(まだまだ勉強中ですが)セオリーに忠実でありつつ、自分の考えや色を出せたらなと思っています。その上でエンタメとして楽しめるものになっていたらベストかなと!絵的な観点では特に、キャラクターの表情や演技に気を配っています。
――6月1日よりサンデーうぇぶりにて、Arataさんの作品『アップルエイジ』の連載が開始されましたが、こちらの作品の見どころをお教えください。
心を持ったロボット、幽霊、バディもの、ライトなSF、このあたりのキーワードにピンと来る方には楽しんでもらいやすいのかなと思います。
初めての連載なので色々と手探りではありますが、最後まで読んで良かった、と感じてもらえるような作品にできればと思っておりますので、ぜひ応援頂けると嬉しいです!
――Arataさんご自身や作品について、今後の展望・目標をお教えください。
読んだ(観た)後、数日から数週間、頭から離れず日常生活がフワフワとしてしまう物語に何度か出会えていますが、自分が誰かにとってのそういった作品を作ることが最大の目標であり夢です!そのために日々、勉強をしていきたいです。
――最後に、作品を楽しみにしている読者やファンの方へ、メッセージをお願いします。
ひとまずは連載『アップルエイジ』を応援して頂けると嬉しいです!月イチ連載なのでゆっくりとした進みではありますが、毎話楽しんでもらえるよう頑張って描きます。そしてゆくゆく単行本が発売された際は、そちらも何卒……!!

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