藤川監督の選手の背中を押すさい配も引き続き、注目されている(C)産経新聞社

 阪神は4日のDeNA戦(横浜)に7-1と勝利。今季最長タイの6連勝とした。
 
 先発・村上頌樹は7回1失点でリーグトップタイの8勝目をマーク。4回、佐野恵太の適時打で1点を失うも、その後は再三のピンチも粘りの投球。味方打線の援護もあって、5月30日の広島戦以来となる勝ち星をあげた。

【動画】俊足が持ち味の植田も9回に今季初ヒットとなる適時二塁打をマーク

 また光ったのは藤川球児監督の用兵にもあった。この試合は主軸の大山悠輔をコンディション面を加味してベンチスタート。一塁にラモンヘルナンデスを配した。

 打線は天敵の左腕、アンソニー・ケイに苦戦し7回まで無失点に封じ込められたが、8回から2番手の伊勢大夢にかわったところを一気呵成に攻めた。

 先頭の坂本誠志郎が中前打で出塁、ベンチスタートだった大山を代打で起用し、左前打とつなぐと、無死一、三塁。近本光司が左前へ同点適時打をマーク。

 なおも3番の森下翔太が2ボールから申告敬遠となり、1死満塁から主砲、佐藤輝明が伊勢のフォークを捉え、左犠飛を放つ、これが決勝点となった。

 さらに猛虎ファンを熱くさせたのは9回の選手のパフォーマンスにもあった。ともに代走として途中出場の植田海と熊谷敬宥が連続の適時二塁打と存在感を示した。

 植田は足のスペシャリストとして知られ、これが今季初ヒット。一死二塁から中川虎大の内角直球を捉え、適時二塁打をマークすると、ベンチも大盛り上がり。同じく一死二塁から熊谷も相手が前進守備を敷く中で、初球の直球を振り抜き、左翼線へ適時二塁打を放ち、貴重な追加点を演出した。

 巨人3連戦最終の3日のゲームでは先発左翼起用の豊田寛が2併殺と見逃し三振ながらも最終打席に代打を送らずに、相手守護神のライデル・マルティネスからサヨナラの中犠飛を放ったことも話題を呼んだ。

 監督就任1年目、柔軟な起用で多くの選手を戦いの輪の中に入れようとしている。

 ここにきて今季最長タイの6連勝、再び上昇気流をとらえ、圧巻の強さを示し始めたことでファンの間からは「藤川采配、ビシビシ」「阪神 強すぎて、やばない?」「3年後を見据えて采配してるな」「明らかに去年よりもチームが強くなっている」「采配良くなってきたな」と改めて評価の声が高まっている。

 これで2位広島とのゲーム差は今季最大の6に拡げた。独走態勢を固められるか、今後の戦いにも注目が高まりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

藤川阪神は「強すぎて、やばない?」光る用兵、主力の休養も、伏兵の活躍でしっかり勝ち星もぎ取るチーム力が話題 「3年後を見越して采配してるな」