
アイドルや芸能界デビューを夢見る若きスターの卵たちが、ライバルと共に全身全霊で挑むオーディション番組。出演者たちの実力やビジュアルは、年々完成度が高まっており、夢をつかむ者と脱落していく者の違いはほぼ僅差でしかないほど全体のレベルが上がっている。それでも抜きんでる者にだけある輝きは何なのか、それを十分に感じるためにはやっぱり順を追って番組がゴールに向かうまで見届ける必要がある。今夏、視聴可能なオーディション番組を、放送スタート順に紹介していこう。
■“タイプロ”出身・イクトなど日本人6名が参加する「B:MY BOYZ」
6月21日より始まったのは、日韓同時配信のボーイズグループオーディション番組「B:MY BOYZ」(毎週土昼5:00、ABEMA)。韓国、日本、中国、タイ出身など多国籍な練習生30人がボーカル、パフォーマンス、プロデュースなどを競う。日本からはヒロト(20歳)、アイ(19歳)、カイ(18歳)、ハルト(21歳)、そして『timelesz project -AUDITION-』に参加したイクト(21歳)、『BOYS PLANET』出演のヒョウ(23歳)ら計6名が参加。現在のグローバルK-POPを牽引するトップアイドルが、参加者の中から直接“NEXTアイドル”を選抜する方式で進行していく。MCは「i-dle」のミヨン、そしてDEXが務める。
イクトは渡韓して2週間足らずで、まだ慣れていない韓国語に四苦八苦する。元ジュニアとして活動していたヒロトは、共に練習したメンバーの1人が個人的な事情で降板すると告げられ涙を流す場面も。初ミッションで審査員のNCTメンバーが満場一致で選んだトップピック(暫定1位)はカイらのチームだった。緊張と不安を跳ね除けて、デビューの座を射止めるのは誰なのか。課題曲である「Get A Guitar」(RIIZE)、「英雄;Kick It」(NCT 127)、「90’s Love」(NCT U)など、K-POPファンに耳馴染みのある曲の数々を自分たちの魅力を生かしてアレンジしていく様子にも注目だ。
■BE:FIRST、MAZZELに次ぐ3組目のボーイズグループ結成へ「THE LAST PIECE」
SKY-HIがCEOを務めるマネジメント/レーベル「BMSG」によるオーディションプロジェクト「THE LAST PIECE」(毎週金夜8:00)の本編が、BMSG公式YouTubeで6月27日から配信が始まっている。報道・情報番組「THE TIME,」(月-金、朝5:20-8:00)の番組内で、「THE LAST PIECE」コーナーが放送されているほか、オーディションの最新情報は毎週金曜日に番組内で届けられる。さらに7月3日より、今回のオーディションを通して“夢の見方”を考えていく、森三中・大島美幸をMCに迎えた公式応援番組『THE LAST PIECE ホームルーム』(毎週木深夜0:59、TBS)も始まっており、放送直後からTVer、TBS FREE、U-NEXTで配信されている。
このプロジェクトはBE:FIRST、MAZZELに次ぐ3組目のボーイズグループ結成を目指す。参加するのは、SKY-HIの元で長年練習を重ね技術を身につけたトレーニーたちと、一般から応募した10代の若者たち。 SKY-HIの前で歌唱審査とダンス審査に挑み、緊張をあらわにする者や、 4年前にSKY-HIがプロデュースしたオーディション番組で脱落しリベンジを誓う参加者、一般参加ながらSKY-HIも驚く才能を見せつけた参加者も…。口を開けばまだあどけなさが残る10代の若者が、歌やダンスを披露し始めたとき、森三中・大島も「レベルが高すぎる!」と驚くようなオーラを身にまとう。スターの原石たちが磨かれていく姿に期待が高まる。
■ZEROBASEONE、Kep1erを生んだ大型オーディションの続編「BOYS II PLANET」
ABEMAにて日韓同時、国内独占無料放送が始まるのがグローバルボーイズオーディション番組「BOYS II PLANET」だ。ZEROBASEONEが誕生した「BOYS PLANET」をはじめ、「BOYS PLANET」の前身とも言える、Kep1erを輩出した「Girls Planet 999:少女祭典」や、ENHYPENが生まれた「I-LAND」、iznaを誕生させた「I-LAND2」など数々の大型オーディション番組を制作してきたスタッフの最新プロジェクトだけに注目度も高い。
『BOYS II PLANET K』が7月17日(木)、そして『BOYS II PLANET C』が7月18日(金)に放送開始となる。KとCの2つのプラネットは同じフォーマットと世界観で構成され、同一進行される新形式での熾烈なバトルを経て、最終的に『BOYS II PLANET』に少年たちが集結。グローバルで活躍するボーイズグループになるための旅を始めていく。
大きなオーディション番組の名物要素でもあるのが、参加者の応援役や審査を受け持つ“マスター”というポジション。「BOYS II PLANET」ではスペシャルアイドルマスターとして、全シーズンで勝ち残りデビューを果たしたZEROBASEONEのソン・ハンビンとジャン・ハオが練習生たちに一番近い存在として彼らをサポートする。そして、放送前から番組やK-POPやファンを騒然とさせているのが、「PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS」でダンストレーナーとして出演していた日本人ダンサー・振付師のユメキが「BOYS II PLANET K」の練習生として参加していること。シグナルソングの「HOLA SOLAR」のユメキチッケム(メンバー単独でのパフォーマンス映像)は、現在183万再生超え、コメントも1.1万を集めており、約160人いる練習生の中で圧倒的な注目度である。
オーディション番組は、一度夢中になって最後まで見ると“沼”にハマるような感動を味わえる企画。何者でもなかった者が“推し”となっていき、デビューを遂げても脱落したとしても、その先の未来まで丸ごと追いかけることができる。「あのときのあの子!?」「えーまさかのマスターになってる(涙)」「〇〇の弟分なら応援しなくちゃ」といった具合に、次から次へと芋づる式に楽しんでいるのなら、すでにあなたはかなりの“オーディションマニア”。紹介した3番組の中に、この夏応援したい男子がきっと見つかるかも。

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