コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、「サンデーうぇぶり」で掲載されている『黒魔法寮の三悪人』(小学館刊)の第11話『僕はどんな心も、まぶしいと思うけどね。』を紹介する。作者の斎藤キミオさんが、5月5日にX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、2000件を超える「いいね」やコメントが多数寄せられた。本記事では、斎藤キミオさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。

【漫画】本エピソードを読む

■善人すぎる財前を前に疑心を抱く

黒魔法寮の三悪人の前に、白魔法寮でも優良な学生である財前圭一が現れた。白魔法寮に行きたいと思っている三悪人のために、参考にできる人物として呼ばれた財前。彼の行動を目にした三悪人は、「気持ち悪っ!」「信用できない…!」「顔が怖い。」といった印象を抱く。

しかし、少しの間行動を共にしていくうちに“いい人”という認識になり始めた。だが、3人のうち愛子だけは彼を悪人だと思い続ける。何かテクニックがあるのではと考え、財前の行動を観察するが…。

本作を読んだ人たちからは、「本当に善人なんだよね…」「善意が理解できないのは黒の素質がありすぎるからだ」「白魔法寮は本当に白すぎる」「鉄砲玉の才能ありすぎ」など、多くのコメントが寄せられている。

やばいのは黒魔法寮生だけではない

――本作では、とにかく善人な財前くんというキャラクターが登場しますが、彼を描くうえで、これは外せないというポイントがあればお教えください。

なるべく、いけすかない感じの雰囲気になることを心がけています。見た目とのギャップが彼のキャラクターなので。なんとなく「生れとか育ちを皮肉ってきそうな顔」ですかね。

――今回のお話は、主役3人が自分たちとかけ離れている白魔法寮の生徒を見て苦悩する姿が印象的でした。ストーリーを考えるうえで気をつけていることや意識していることについてお教えください。

主役3人の邪悪さを引き立たせることを意識しています。色々なシチュエーションやキャラクターをぶつけて、3人ならではの反応が出てくると、作っている自分自身もワクワクします。それを延々と紡いでいく感じです。

――本作のなかで、この視点で見るとより面白く読めるというポイントがあればお教えください。

3人が一方的にヤバイ感じに描いていますが、白魔法寮生側も大概だと思います。いきなり拳銃を持ち出して発砲した輩と、その後も歓談できるメンタル異常ですよね。

――斎藤キミオさんが描くキャラクターは、どのキャラクターも個性的でありながら、共感できる部分も多くあるように感じます。ご自身が一番近いと感じるキャラクターがいましたらお教えください。

こころちゃんです。陰気で自分より輝いて見える相手に心の中で暴言を吐くところとか、自分より下に見た相手には見得を張ろうとするところとか、非常に共感できます。

――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!

これからも笑えるクズな人を描いていけたらいいなと思っていますので、どこかで見かけた際には一読していただけると幸いです。

『黒魔法寮の三悪人/第11話僕はどんな心も、まぶしいと思うけどね。』より/(C)斎藤キミオ/小学館