
【日本生命CUP2025】日本代表 74-53 オランダ代表(7月6日/有明アリーナ)
大人気漫画『スラムダンク』のワンシーンのようなショットブロックだった。アカツキジャパン(バスケットボール日本代表)の狩野富成が、試合終盤に見せた2連続の“ハエ叩き”がファンの間で話題となっている。
アカツキジャパンは7月6日、日本生命CUP2025(国際強化試合)の第2戦でオランダ代表と対戦。序盤から優位に試合を進めると74ー53で勝利し、前日の敗戦を払拭した。
第1戦ではロスター外だった狩野は、第2戦でA代表デビューを飾る。すると74ー53とリードして迎えた第4クォーターの残り37秒、期待の23歳が輝きを放つ。
左ワイドに流れたベニシオ・レオンズがスリーポイントを狙った瞬間、狩野が2歩、3歩と一気に距離を詰める。相手がシュートモーションに入ったタイミングに合わせてジャンプすると、最後は豪快に右手でボールを叩き落としたのだ。
まるでスラムダンクの赤木を彷彿とさせる“ハエ叩き”にベンチのメンバーも大喜び。ホーキンソンや西田優大らに加え、この日はロスター外だった川真田紘也も狩野のプレーに大きなリアクションを見せた。コート内のメンバーも狩野の周りに集まり歓喜。ジャン・ローレンス・ハーパージュニアは、狩野と身体をぶつけて最後には右手で頭をパシッと叩く。少し痛かったのか、狩野は後頭部を押さえながらも笑みをこぼした。
狩野のスーパープレーはさらに続く。タフショットのこぼれ球を拾ったレオンズが、レイアップを狙ってリングにアタック。しかし冷静に見ていた狩野が、またも強烈なハエ叩きでボールを弾き飛ばしたのだ。
2連続のショットブロックに会場のボルテージは最高潮。ガッツポーズを見せる狩野に対して、ファンも大きな拍手と歓声を送った。ベンチメンバーも狩野のプレーに思わず笑顔。ジェイコブス晶は大爆笑し、川島悠翔は信じられないとばかりに首を何度も振るなど驚きの様子を見せていた。
この一部始終はSNSでも話題。「この2連続は凄かった」「これは本当に興奮した」「とうとう世間にバレた」「狩野くんの豪快なブロックが気持ち良すぎるしベンチの皆さんの盛り上がりも含めて好きすぎて何回でも見てられる」「狩野富成さん、それはもう赤木剛憲なんよ」「ハーパーの頭はたきが痛そう笑」「日本人でここまでできるセンターなかなかいない」「連続ブロック、会場も今日イチの盛り上がりだったし、選手も全員ブチ上がった」などのコメントが出るなど大盛り上がりとなっていた。
208センチ・105kgの狩野は次世代のビッグマンだ。学生時代はアメリカのスカイラインカレッジでプレーし、2023年にサンロッカーズ渋谷と契約。B3徳島ガンバロウズとB2信州ブレイブウォリアーズへのレンタル移籍で経験を積み、2025-26シーズンからサンロッカーズ渋谷に復帰する。
トム・ホーバスHCは8月のアジアカップに向け、オランダ2連戦を「トライアウト」と位置付け、多くの若手を起用。その中で狩野は、2試合目にチームトップの4ブロック&チーム3位の5リバウンドを記録し、大きなアピールに成功したと言える。
(ABEMA/バスケットボール男子日本代表)

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