藤木直人が主演を務めるドラマ「最後の鑑定人」(毎週水曜夜10:00-10:54 ※初回は夜10:00-11:09、フジテレビ系)が7月9日(水)よりスタートする。本作は小説家・岩井圭也の「最後の鑑定人」を原作とした濃厚サイエンス×ミステリー作品。このたび、藤木と白石麻衣にインタビューを実施し、初共演となるお互いの印象についてや、ドラマの見どころを語ってもらった。

【写真】ピンク色のシャツが似合う白石麻衣

■役との共通点は「うそに気付いてしまう」「理屈っぽく考えるところ」

――演じる役柄について教えてください。

藤木:僕が演じる土門誠は、元科捜研のエース。ある事件をきっかけに科捜研を辞めて、自分の鑑定所にを立ち上げます。あまり人と関わりたくないと思っているタイプの人間ですね。

白石:私が演じる高倉格子は、心理学エキスパート。土門鑑定所の研究員をしています。お仕事には前向きだけど、腰掛け的なところもあって、転職をしたい気持ちも見える。高倉もちょっと変わっていて、鑑定所を訪れた依頼人にハーブ水を出して、飲んだときの反応を見てうそをつく人間かを判断しています。仕掛けにいくタイプだけど、人間力は結構高いんじやないかな?

藤木:白石さんは、高倉のように仕掛けるタイプ?

白石:いえいえ。私は真逆の動けないタイプです。でも高倉のように人間観察をするのは好きだから、何となく、うそには気付いてしまう…かもしれません。

藤木:僕は、うそを見抜くのは苦手だなぁ。自分がうそをつくのが面倒だから、人も同じでつかないだろうと思っているところがあって。信じやすいタイプの人間だから、変なつぼとか買っちゃうかもしれません(笑)。

白石:気を付けないとですね! 藤木さんは、土門と似ているところはありますか?

藤木:理屈っぽく考えてしまうところは、ちょっと似ているかもしれない(笑)。同じ理系人間だからなのかな?でも土門は科学にしか興味がないけど、僕は仕事以外のこともたくさん考えているので、似ていない点もありますね。

■原作ファンの方にも一味違った楽しみを見つけてもらえそう

――作品の魅力を教えてください。

藤木:実は原作には、土門はあまり出てこないんですよ。すごく構成が独特で、追い詰められた犯人の独白が物語の中心になっています。それに原作の土門は、感情を表に出さないキャラクターだった。だから、ちょっと心配していたんです。この構成と人物をどうやってドラマにしていくんだろうって。

でもドラマの土門は感情を表す人物になっていたし、構成も変わっていて、原作とは違うエンターテインメントになると感じました。原作者の岩井さんも台本を「面白かった」と言ってくださったそうなので、原作ファンの方にも一味違った楽しみを見つけてもらえそうです。

白石:そうですね。それでも普通のミステリーサスベンスとは少し違う視点で物語が進むので、新鮮な印象を持ってもらえそうな作品。私も台本を読んで、素直に「面白い!」と思ったので、皆さんも間違いなく楽しめると思います。期待していてください。

――お2人は本作ではバディとなりますね。

藤木:2人のかみ合わなさ具合がこのドラマの肝になるのかな。物語が進むにつれて2人がどうなっていくのかが、注目すべき点になりそうです。そこは現場で白石さんと少しずつ探っていけたらと思っています。

白石:毎話、土門と高倉の掛け合いがあるのですが、視読者の皆さんが共感してくれるのは、土門よりも高倉なんじゃないかなと。私は、高倉を共感できる人物にしていけたらいいなと思っています。

◆取材・文=坂本ゆかり

「最後の鑑定人」第1話より/(C)フジテレビ