
城桧吏
俳優の城桧吏が、公開中の『映画 おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』(以下、『おっパン』)に出演。城は、ドラマ版に引き続き、原田泰造演じる主人公・沖田誠の息子で、メイクや可愛いものが好きな高校生・翔を演じる。2024年1月より東海テレビ・フジテレビ系の土ドラ枠で放送され話題となったドラマ版『おっパン』が、オリジナルストーリーで映画化された。本作は、世間の古い常識や偏見で凝り固まった昭和の「おっさん」沖田誠が、LGBTQ+、推し活、二次元LOVE、メンズブラといった新しい「常識」に出会い、少しずつアップデートしていくロールプレイングドラマだ。
今回の映画版 『おっパン』にも、アップデート中の主人公・誠を演じる原田泰造をはじめ、「おっパン」ファミリーが総登場する。愛犬カルロスが見守るなか、それぞれの「好き」を謳歌してきた沖田家の面々に新たな「アップデートタスク」が立ちはだかる。また、トータス松本、曽田陵介、山崎紘菜など、映画のオリジナルキャストが新たに参戦。それぞれの課題を乗り越え、自分自身をアップデートできるのか。インタビューでは城桧吏に、再び翔を演じるにあたって意識したことや、共演者との撮影エピソード、「おっパン」のテーマにちなんで、城自身がアップデートしたいことについて話を聞いた。(取材・撮影=村上順一)
家に帰ってきたような安心感があった
――映画化が決まった時の心境を教えてください。
ドラマ放送後から「映画化できたらいいね」という話を少ししていたので、知らせを聞いた時は本当に嬉しかったです。再び『おっパン』の世界に戻れること、そしてまたキャストやスタッフさんみんなに会えることが待ち遠しかったです。
――実際の撮影現場はどのような雰囲気でしたか?
ドラマ版から引き続き、二宮(崇)監督をはじめ、馴染みのあるスタッフやキャストの皆さんが「おかえり!」と温かく迎えてくれて、本当に家に帰ってきたような安心感がありました。温かい現場なのでとても楽しく、大好きなチームです。
――城さん演じる沖田翔というキャラクターの魅力はどこにあると感じていますか?
一番は「芯の強さ」です。相手に何を言われてもブレない軸を持っているからこそ、ドラマ版から映画版にかけての成長がありました。ドラマ版では支えられる側だった翔が、映画版では支える側になったと感じています。
――翔を演じる中で、城さん自身も変化を感じた部分はありますか?
以前は人見知りで、あまり同い年の人に自分から話しかけるのが苦手なタイプだったんです。でも、翔を演じたことで、少しずつ人との関わり方や話し方が変わってきたと感じています。
――共演者の皆さんとのエピソードがあれば教えてください。まず、沖田家の皆さんとの撮影はいかがでしたか?
沖田家の撮影の時は、家族のシーンということもあり、スタッフみんな家族のように和気あいあいとして、和やかな空気が流れていました。みんなで他愛のない会話で盛り上がっていました。
――沖田家の愛犬、ペットのカルロスとの再会はいかがでしたか?
僕のことを覚えていてくれて、再会した際には僕の元に走り寄ってきてくれました。たまにぷいっとそっぽ向かれてしまうこともありましたけど(笑)。撮影中も、ドラマ版のときにお座りとかのやり方などを飼い主さんから教わっていたので、今回もやってみたりして、カルロスとのコミュニケーションはとても楽しかったです。
――大地役の中島颯太さん(FANTASTICS)との交流はいかがでしたか?
今回あまり一緒のシーンはなかったのですが、休憩時間に中島さんのキレのあるツッコミが見られて嬉しかったです。僕はついついボケてしまうのですが、それにツッコんでくださって嬉しかったです(笑)。
――映画からの初登場キャラクターである佐藤周大役の曽田陵介さんの印象は?
曽田さんとご一緒するシーンはそんなに多くなかったのですが、曽田さんはすごく美しく、話し方もとても丁寧な方という印象で、それが僕が思っていた佐藤周大というキャラクターのイメージと重なりました。
大人っぽく振る舞えるようになりたい
――さて、特に印象に残っているシーンはありますか?
僕は「食べるシーン」が大好きなんです。バーベキューのシーンでは、監督やキャストの皆さんから「まだ食べちゃだめだよ。このシーンが終わったら食べていいからね」って言われていました(笑)。美味しいものには目がないです。
――特に好きな料理は?
僕はお鍋が大好きで、豆乳鍋やキムチ鍋など辛い食べ物も好きなので韓国料理屋さんにも行きます。お鍋が出るとテンションが上がりますし、皆で囲んで食べるのが楽しいなと感じています。
――ドラマ版のクランクアップでは号泣されたそうですが、映画版ではいかがでしたか?
映画版では泣かないと決意していたものの、結局監督の話を聞いているうちに感動して涙してしまいました。ドラマ版からスペシャルドラマ、映画と撮影して、スタッフさん、キャストの皆さんたちとの仲がすごく良かったからこそ、別れがすごく寂しかったです。
――作品のテーマである「好き」を肯定することについて、どのように感じますか?
それぞれの「好き」をちゃんと肯定できて、支えられるような大人になりたいです。誰かが何かを「好き」だと言っていることや、やりたいことに対して、否定はしたくないと考えています。
――そんな城さんご自身の「好き」について教えてください。どんなものにハマっていますか?
昔から変わらずゲームが大好きで、ゲームをしている時はとても幸せです。また、可愛いものが好きで、特にペンギンのぬいぐるみを集めていますが、これも未だに継続中です。「全く同じ種類」のぬいぐるみを大量に集めていて、合計12個あります。同じぬいぐるみでも顔や毛並みが微妙に違うんです。親は違いがわからないみたいですが、僕と弟はそれぞれに名前をつけてちゃんとそれぞれ識別出来ます。
――そういえば映画もお好きなんですよね。今かっこいいなと思っている俳優さんはいますか?
映画、大好きです。いま、マーベル作品を見直していて、『アイアンマン』のトニー・スタークを演じているロバート・ダウニー・Jr.さんが、かっこいいなと憧れています。
――作品のテーマである「アップデート」にかけて、ご自身でアップデートしたい部分はありますか?
しょうもないボケを挟んで話してしまう癖があり、話し出すと「子供っぽいよね」と言われることがあります。ですが、18歳になったのでそろそろ大人っぽく振る舞えるようにアップデートしたいです。小学生の弟とも話が合うことを考えると、やっぱり自分はどこかまだ子供っぽいんだなと思います(笑)。
――今回、ウルフルズの楽曲が主題歌と挿入歌に起用されていますが、聴いてみていかがでしたか?
主題歌の「青春」はまだ聴けていないのですが(※取材時)、挿入歌の「おっさんのダンスが変だっていいじゃないか!」は、タイトルからインパクトがあって惹かれるものがありました。聴いていて応援される感覚で、鼓舞されるものがありました。そして、FANTASTICSさんの「アプデライフ」がドラマ版から引き続きオープニング曲として流れていたのも、嬉しかったです。
――映画を楽しみにしている観客へのメッセージをお願いします。
自分が好きなものを大切にして、自分をもっと表に出していいというメッセージもある作品です。ドラマ版からスペシャルドラマ版、映画版を通して、それぞれのキャラクターの成長ぶりを見ていただけますし、自分の好きなものに悩んでいる人にぜひ観てほしい作品です。
――そんな「おっパン」は、城さんにとってどのような存在ですか?
今でもドラマ版を見返すくらいお気に入りの作品で、観ていて楽しいだけでなく、自信を与えてくれる作品であり、演じていて自分自身も勇気づけられています。
(おわり)
ヘアメイク:八十島優吾
スタイリスト:村松栞奈
【映画情報】
タイトル:『映画 おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』
中島颯太(FANTASTICS) 城桧吏 大原梓 東啓介 渡辺哲 曽田陵介
井上拓哉 芦原優愛 堀丞 ゆうたろう 工藤綾乃
山崎紘菜 池田朱那 赤ペン瀧川 鳥居みゆき 徳重聡 雛形あきこ
トータス松本 / 松下由樹 / 富田靖子
原作:「おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!」練馬ジム(「LINEマンガ」連載)
監督・二宮 崇
脚本・藤井清美 音楽・鈴木ヤスヨシ
主題歌:「青春」ウルフルズ(Getting Better / Victor Entertainment)
オープニング:「アプデライフ」 FANTASTICS(rhythm zone)
挿入歌:「おっさんのダンスが変だっていいじゃないか!」ウルフルズ(Getting Better / Victor Entertainment)
製作:依田巽(※巽の上は巳) 牟田口新一郎 小島浩資 渡辺ミキ 髙石明彦 舛田淳
企画:市野直親
エグゼクティブプロデューサー:寺田哲章
チーフプロデューサー:松本圭右 渋谷未来
プロデューサー:津久井薫 黒木健二郎 高橋りさ 古林都子 深澤知
撮影:中島敬
照明:吉田真矢
DIT:中塚政明
録音/整音:岸川達也
美術装飾:津留啓亮
装飾:森浦彩賀
持道具:松浦由稀
衣裳:尾花幸恵
メイク:荒川瑠美
編集:磯貝篤
オンライン編集:石井康裕
選曲:泉清二
音響効果:田中柊子
助監督:水取拓也
スケジュール:萩原孝昭
制作担当:大和田晃 中谷康紀
製作:映画「おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!」製作委員会
制作:東海テレビ放送 The icon 制作協力:ヒューマックスエンタテインメント
製作幹事・配給:ギャガ≪ロゴ≫
コピーライト:©練馬ジム | LINE マンガ・2025 映画「おっパン」製作委員会

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