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音質・装着感・携帯性、すべてがアップグレードされた待望の新モデル

 ソニーノイズキャンセリングヘッドホンはどれも高性能で評価が高いモデルだけど、その最高峰が「1000X」シリーズ。前モデルとなる「WH-1000XM5」(以下XM5)の発売から3年が経過し、「次はまだか」と多くのユーザーが待ち望んでいた「WH-1000XM6」(以下XM6)ですが、ついに発売されました!

 XM5の完成度が高かっただけに「これ以上どこが進化するの?」という疑問を持つ人がいるかもしれません。しかし、サウンドはもちろんのこと、細かな使い勝手の部分までブラッシュアップされており、確実に“次のステップ”へ進化しています。

 騒音は聞きたくない、でもいい音楽を聴きたい、というあなたのわがままを高いレベルでかなえてくれるヘッドホンだけに、買い替えを考えていた人も多いんじゃないでしょうか?

 今回うれしいのは、コンパクトに折りたためる構造が復活したこと。外に持ち運ぶことが多い人にとっては、携帯性の向上も音質と並ぶ大事なポイント。まさに「待っていた人に朗報!」と呼べる製品です。

WH-1000XM6を使う3つのメリット

ポイント(1)ノイズキャンセリングも音も妥協なし

 XM6はソニーが長年培ってきた高音質技術を惜しみなく投入し、マイクの数がXM5の8から12に増え、ノイズキャンセリング性能を高めるチップも2世代進化。それでいて、音質が犠牲になっていないのが特徴です。専用の30ミリドライバーは、低音から高音までのバランスがよく、ジャンルを問わず深みのあるサウンドが楽しめます。

 ノイズに包まれたカフェや通勤電車の中でも、自分だけの音楽空間をしっかりとキープ。特に環境音のカットに強くなり、静寂のなかで、よりクリアに音のディテールを感じられるのは、まさにXM6ならではの魅力です。

ポイント(2)柔らかくフィットする快適な装着感

 見た目は従来モデルと大きな違いがないように見えますが、装着感は大きく進化しています。4グラムとわずかながら重量は増えていますが、ヘッドレストの形状や柔らかくフィットするイヤーパッドが改良されたおかげで、長時間装着していても耳が痛くなりにくいのがポイントです。

 在宅勤務や移動中など長時間使う人にとって、この装着感の良さは地味に効いてくるはず。ふと気づけば、長時間も着けっぱなしでも疲れにくい。そんな“空気のような存在感”が、XM6の真価かもしれません。

ポイント(3)コンパクトに折りたためる

 XM4までは搭載されていた“折りたたみ構造”が、XM5では非採用に。しかしXM6では、この機構がついに復活しました。バッグに入れて持ち運ぶ際の収納性が格段にアップしており、外出先での使い勝手が向上しています。

 同時に、付属のキャリングケースも従来より小型化されていて、持ち運びの負担も軽減。外で使うことの多い人には、非常にありがたい進化ポイントです。

購入時に注意したい側面

ポイント(1)日本でのカラバリは2色のみ

 XM6は、グローバル展開だとブラック、プラチナシルバー、ミッドナイトブルーの3カラーがラインアップされているものの、日本国内ではブラックとプラチナシルバーの2色展開のみ。海外で展開される別カラーが気になる人にとっては、やや残念です。

 本体デザインが洗練されているだけに、もう少し遊びのあるカラーを選びたいという声も出てきそうです。限定カラーの発売に今後の期待がかかります。

ポイント(2)USB DAC機能は非搭載

 ハイエンドモデルとして期待が高まる中、USB DAC機能が非搭載なのは惜しいポイント。音楽再生機器とUSB接続して、より高音質で楽しみたいユーザーにとっては、選択肢に迷う部分となるかもしれません。

 とはいえ、LDACやDSEE Extremeなどの高音質化技術を搭載しているため、Bluetooth接続でも十分に満足できるクオリティ。ライトユーザーであれば、さほど気にしなくてもよい部分です。

 新たなコーデックとしてLC3に対応したことにより、音声のやりとりは低遅延で消費電力も改善され、利用シーンは広がっています。

3年ぶりの進化は“ちょっとずつ全部良くなった”

 XM6はXM5の高い完成度をベースに、ユーザーからの細かな要望をしっかりと拾い上げた「正統進化モデル」。とくに折りたたみ構造の復活や、装着感の向上など、日常的な使い勝手を重視した改良が光ります。

 ノイズキャンセリング性能や音質もより洗練され、文句なしのハイエンドワイヤレスヘッドホンといえる出来。USB DAC非対応などの細かな弱点はあるものの、トータルで見れば確実に魅力が増した印象です。

“さらに良いモノ”を求める人にとっては、間違いなく選ぶ価値のある一台。待っていた人にとってまさに朗報であり、WH-1000XM6はその期待に応える一台といえるでしょう。

WH-1000XM6のスペック

カラー:
 ブラック/プラチナシルバー

形式:
 密閉

バッテリー持続時間(連続音声再生時間):
 最大30時間(ノイズキャンセリングON時), 最大40時間(ノイズキャンセリングOFF時)

質量:
 約254g

対応コーデック
 SBC、AAC、LDAC、LC3

付属物:
 キャリングケース、接続ケーブ、USB Type-C ケーブル

価格:
 5万9400円(公式オンライン購入サイト

待っていた人に朗報!WH-1000XM5から3年、さらに進化したヘッドホンがついに登場