同年代の多くの人々と同様、エド・シーランは、ウィータスの2000年のヒット曲「Teenage Dirtbag」に特別な思い入れがある。ベックを彷彿とさせるビートのあるこのフォーク・ロック曲は、エドが世界的なポップ・スーパースターになる前から彼の頭の中に残っていた。

 34歳になったエドは、この楽曲を長い間愛してきたにもかかわらず、これまでライブで歌ったことはなかった。しかし現地時間2025年7月5日ドイツハンブルクで開催された公演で、エドがウィータスのボーカル、ブレンダン・B・ブラウンをサプライズで登場させ、この一発屋とも言えるバンドの代表曲でデュエットを披露した。

 「君たちにクールなサプライズがあるんだ。本当にクールだから、ちょっと我慢してね」とエドは観客に語りかけ、数十年前のセカンダリー・スクール時代のスリーピース・バンドでこの楽曲を演奏したエピソードを語った。そのバンドはその後解散してしまったが、三人は今年4月に友人の結婚式で再結成し、自然にウィータスの楽曲を再演することになった。「演奏している時、12歳の頃に演奏していた曲を演ったんだけど、”いやぁ、この曲最高だな”って思って。この曲をライブで演奏したくって」と彼は回想し、二人の男性とブレンダンをステージに招いた。

 「このためにわざわざニューヨークから飛んできてくれたんだ。きっと最高になるよ」と、エドはブレンダンのサプライズ出演について約束し、「これは人生で一番好きな曲の一つ」と続けた。

 その特別な瞬間についてインスタグラムに投稿したエドは、そのエピソードを再び語った。「12歳の頃、セカンダリー・スクールのバンドで“Teenage Dirtbag”を演奏していた。22年ぶりに再結成して、4月に友人の結婚式で演奏したんだけれど、すごく楽しかったから、スタジアムで一緒に演奏しようって彼らを誘ったんだ」と、彼はロック調のカバー・パフォーマンスを捉えた動画にコメントを添えた。

 「@wheatusofficialのブレンダンに、一緒にステージで演奏しないかと生意気にも誘ってみたところ、彼はレジェンドだからその気になってくれた。ステージ上でこれまでで一番好きな瞬間の一つだ。ブレンダン、ありがとう。最高の夜だった」と彼は続けた。投稿された映像には、「‘Cause I’m just a teenage dirtbag, baby(だって僕はただの10代のクズだから、ベイビー)」というフレーズが特徴の楽曲のパフォーマンスに参加した二人の幼馴染がエドと一緒に写っている写真も含まれている。

 また、映像にはエドとブレンダンが開演前のフォルクスパルクシュタディオンで曲をリハーサルし、その後、満員の観客の前でライブ演奏する様子も収められている。エドはブレンダンとともに、興奮して飛び跳ねながらエレキギターを弾き鳴らしていた。動画のコメント欄には、ブレンダンが「最高の日だった!!!! [ハートの絵文字]」と書き込んでいる。

 エド・シーランの【プレイ・ツアー】は、次は7月11日に英イプスウィッチのポートマン・ロードで3公演のうちの最初の公演が行われる。

エド・シーラン、“人生で一番好きな曲の一つ”であるウィータス「Teenage Dirtbag」を本人とカバー