
“リアルTRD”を体感!社内留学でレース現場に密着
TRD(Toyota Racing Development)が開発したトヨタ「ハイラックス」をベースにした競技車両「TRD Hilux MSB」で、アジアクロスカントリーラリー(AXCR)に参戦を続けている新田正直選手。その練習現場に、トヨタカスタマイジング&ディベロップメント(TCD)の社員が見学する社内留学が実施されたので、今回その様子を取材することができました。
TRDの“今”を肌で感じる社内体験
モータースポーツやクルマ好きであれば、TRDの名前を聞いて説明は不要でしょう。トヨタ車のレーシングカー開発を担い、SUPER GTをはじめとするレース活動に参加しているほか、TRDブランドのカスタムパーツ企画・開発も行っています。
TRDというブランドは1976年8月に誕生しましたが、これは会社名ではありません。もともとは1954年に設立されたトヨタテクノクラフトの一部門としてスタートし、現在はTCDのひとつの部門として位置づけられています。
TCDは、トヨタテクノクラフトとモデリスタ用品の企画・販売などを行っていたトヨタモデリスタインターナショナル(1997年設立)、輸出車両向けの用品架装や特装を担っていたジェータックス(2001年設立)の3社が合併し、2018年4月1日に誕生しました。現在のTCDは規模が大きくなり、レースやラリーに直接関わったことのない社員はけっして少なくありません。
AXCR訓練現場に“本部内留学”として参加
こうした背景もあり、今回TCDでは「本部内留学」として、AXCR参戦に向けた実践練習を見学する機会を設けました。AXCRは、タイを中心としたアジア各国を横断しながら、1週間以上、悪路を走り抜けるラリーレイド競技です。
AXCR参戦に向けた実践練習はオフロードコースで実施されます。取材した本部内留学では、ドライバーたちの本格的な走行を社員が見学・同乗体験。クロスカントリー車両の性能を体感するだけでなく、本来持つ走破性を実感する貴重な内容です。
さらに実践練習では、新田正直選手の運転する車両の助手席にTCDシニアテクニカルアドバイザーである福岡孝延氏が同乗し、実戦向けのドライビング指導を行っていました。じつは福岡氏は約40年にわたりランドクルーザーの開発に携わってきたテストドライバーで、膨大なオフロード経験と知見を持つ人物なんです。
実践練習では、ハイラックスやランドクルーザーを使い、泥地や起伏の激しい地形を走る走行練習が繰り返されました。その迫力に、見学したTCDの3人の社員たちからは驚きの声が多く上がっていました。
「泥のなかでもがく車両を間近で見て、普段のクルマの使い方とはまったく違っていて衝撃的でした。まさか自分の会社でこんなことをやっているとは……」
という声もあり、日常業務とのギャップに驚く社員も多かったようです。
The post first appeared on .
コメント