【写真・画像】女性キャスター「口からもお尻からもゲップとおならが出た!」目を見開いて興奮…自衛隊の“低圧訓練”を体験 「F-15戦闘機」搭乗への道 1枚目

 女性キャスターがF-15戦闘機に搭乗する。そのための訓練に密着した。

【映像】「ゲップとおならが出た」急減圧の瞬間

 ABEMA NEWSの楪望キャスターが“潜入”したのは航空自衛隊の主要な基地の一つ、入間基地。航空自衛隊最大の人員と部隊数を擁し、輸送の拠点基地として24時間365日任務遂行にあたっている。そんな入間基地にはパイロット育成のための施設もある。

フライトスーツに着替えて訓練へ

入間基地

 楪キャスターは燃えづらい素材のフライトスーツに着替えて準備万端。今回受ける訓練は「低圧訓練」と「急減圧訓練」の2つだ。

 低圧訓練は、上空での飛行が自分の体にどう影響するのかなど、訓練を通して理解することが目的だ。訓練の前に、まずは座学での講習。重力の体への負担や緊急時の脱出についてなど、3時間みっちり学ぶ。

 座学の後は訓練室に移動して、本番前のフィッティング。酸素マスクの装着方法についてもレクチャーを受ける。

SpO2が97%→69%

楪キャスター

 酸素マスクの金具がうまくとめられないなど、楪キャスターも緊張する中、いよいよ低圧訓練がスタートした。

 指にはパルスオキシメーターを装着。モニターで今の高度や血液中の酸素の割合を示すSpO2が表示される。

 訓練室の環境は、最高高度3万6000ft(フィート)まで上昇していく。エベレストよりもさらに高い高度で、気圧は地上のおよそ5分の1。空気の膨張で、施設内の風船も開始前より大きく膨らんでいる。耳抜きに気をつけながら、2万5000ftまで降下。

 ここからは「低酸素症」を体験する。

 酸素マスクを外し、計算問題に取り掛かる。引き算をひたすら行っていき、認知機能の変化を体感する。酸素マスクを外した状態で最大5分。もちろん無理は禁物だ。SpO2が70%前半まで下がった場合は強制終了になる。

 楪キャスターは2分間で97%あったSpO2も69%まで下がってしまった。ここで低酸素症体験は終了。

 訓練を終えた楪キャスターは「自分の中では一生懸命計算しているつもりだったが、だんだん思考力が低下していくのがすごくわかった。目の前がぼんやりするし。訓練室にフルーツの写真などが貼ってあったがだんだん色が薄くなっていった」と振り返る。

「口からもお尻からもゲップとおならが出た」

楪キャスター

 低圧訓練が終わったら、次は「急減圧訓練」へ。

 訓練室に入り、再び酸素マスクをつけて席につく。しばらくすると、何かが吹き出すような音と同時に突然空間内が真っ白になり、訓練室は濃い霧がかかったような状態に。これが1秒で8000ftから2万2000ftの環境に変わる急減圧の訓練だ。

 乗っている機体に穴が開くなど、何らかのトラブルで機内の環境が急変した場合を想定しているという。

 訓練を終えた楪キャスターは興奮した表情で「何の前触れもなく一気に減圧されたと同時に、口から“ガス”が一気に出てきた。先ほどの訓練でもそうだったが、座学の時に『ゲップとおならが出るが我慢せずに出しましょう。出さないと危険です』という話があった。自然と口からもお尻からもゲップとおならが出た」と語った。

 この訓練を担当している航空医学安全研究隊の西田香織二佐は「自分が気づかないうちに低酸素症に至ってしまう。まずは自分が低酸素の状態になった時にどういった症状が出るかを掴むのが訓練の目的だ」と説明する。

 全員が合格できるわけではなく、訓練で何か異常があった場合は原因を精査の上、再チャレンジすることになるという。

 西田二佐は「航空環境はいかに過酷かというのは現実問題としてあるので、私たちはこういった航空環境でいかにリカバリーできるか、いかに何か不測の事態があった時も対処できるかというのを一環として訓練を組んでいる」と語った。

 この日の訓練について楪キャスターは「訓練中はアドレナリンも出ていたので疲れは全然感じなかったが、家に帰って、夕ご飯を食べるとそのままベッドにダイブするように寝てしまった。次の日も朝から仕事だったが1日中体が泥のように重たかった。こうした訓練を日々積まれている自衛隊の方々は本当に尊敬する」と振り返った。
(ABEMA/ニュース企画)

女性キャスター「口からもお尻からもゲップとおならが出た!」目を見開いて興奮…自衛隊の“低圧訓練”を体験 「F-15戦闘機」搭乗への道