「ジュラシック」シリーズの新章となる「ジュラシック・ワールド 復活の大地」。同作でシリーズ初となる女性主人公に抜擢されたのは、世界的スターのスカーレットヨハンソン。本記事では、長年の"ジュラシック愛"が実を結んだ経緯を紹介する。

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最新作の舞台は、前作から5年後。生態系のバランスが破壊された現在の地球になじめない恐竜たちは、かつて彼らが繁栄していた環境と似た気候の赤道直下の隔離された場所に生息していた。その熱帯生物圏のなかで最も巨大な三大恐竜が、人類に奇跡的な救命効果をもたらす薬の鍵を握っていた。

幼少期から「ジュラシック」シリーズの大ファンだったというヨハンソンは"同シリーズへの出演"を長年の夢として抱いてきた。

ヨハンソン「映画館に行き始めたばかりの頃に『ジュラシック・パーク』を観に行った記憶があります。この15年間、シリーズに関するものはくまなく追ってきて、映画が製作されると聞くたびに出演可能だとアピールしてきましたが、全く上手くいきませんでした」

転機が訪れたのは、「ジュラシック・ワールド 復活の大地」の製作の噂を耳にした時だった。"今度こそ夢を実現させたい"と、ヨハンソンはスティーブン・スピルバーグに直接連絡を取り、面会を申し出たという。

「どうしてもこの映画に出たいんです。最初の5分で死ぬ役でも構いません! 子どもの頃からの夢なんです! 私にやらせてください! あっと言わせてみせますから」と訴えたヨハンソン。その熱意を受け取ったスピルバーグは、キャスティング会議の場でヨハンソンの名前を提案した。

メガホンをとるギャレス・エドワーズ監督は、当時の様子を次のように振り返る。

「スタジオでゾーラ役について話し合っていた時、スティーブンが『実はスカーレットヨハンソンが何カ月も前からこのシリーズに出たいと言っていて、会う度にその話しかしないんだよ』って(笑)。それを聞いて僕は『それならもう彼女に連絡しましょう!ピッタリじゃないですか!』と即答しました」

こうしてヨハンソンが演じることになったのが、主人公のゾーラベネット。熟練の秘密工作員であるゾーラは、製薬会社の代表マーティン・クレブス(ルパート・フレンド)から、人類を救う新薬の開発に必要な、陸・海・空の3大恐竜のDNAを入手するという極秘任務を託される。ゾーラは、最も信頼する傭兵ダンカン・キンケイド(マハーシャラ・アリ)や古生物学者ヘンリー・ルーミス博士(ジョナサン・ベイリー)ら精鋭チームを率いて任務に挑む。

エドワーズ監督は、ヨハンソンの演技について"完璧だ"と絶賛。「カリスマ性があり、非常に賢く、感情的な奥深さもある。その上、コメディも得意です。彼女にできないことは何ひとつありません」と主演としての存在感を高く評価している。

またヨハンソンは演技だけでなく、チームの雰囲気作りにも積極的に貢献。撮影初期には自ら船をチャーターし、キャストたちを招いて船上で週末を楽しんだのだという。そのおかげで、現場には早い段階から家族のような強い絆が生まれていった。そうした信頼関係が、過酷な撮影を乗り越える力となり、スクリーンにも深い感情のつながりをもたらしている。

ジュラシック・ワールド 復活の大地」は、8月8日から全国公開。

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