
コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、作者の三ツ星しずくさんが2025年5月25日にX(旧Twitter)に投稿された『チャラクズ系男子が芸能界デビューしたらマネージャーが×××だった話』をピックアップ。
本作はカドコミで連載中の漫画『エンドロールは地獄まで』の第一話にあたるエピソード。本作がX(旧Twitter)に投稿されたところ、1.3万件もの「いいね」と多くの反響コメントが寄せられた。本記事では作者の 三ツ星しずくさんにインタビューを行い、創作のきっかけや漫画を描く際のこだわりについて語ってもらった。
■拾ってもらった芸能マネージャーがヤバすぎた…
小犬丸嵐こと通称マルは顔がいいだけのクズ野郎。女に養ってもらいながら7股がバレて、ついにはボコボコにされて生死をさまよう大けがを負ってしまう…。意識を失う直前、「君 芸能界に興味ない?」と声をかけられ、芸能マネージャー、純に拾われることに。
女好きのマルはスキャンダルNGの芸能界に全く興味がないものの、美食、美女、タワマンを鼻先に吊るされたうえ、女遊び継続OKと、これ以上ない条件を提示され、ついに芸能界デビュー。しかし甘い言葉とは裏腹に、マルが踏み入れた世界は地獄だった?サイコパスマネージャーとチャラクズの化学反応に読者から「ドキドキします」「フルボッコしてるシーンが好きすぎ」「クズ×クズ大好物」など多くの反響が寄せられている。
■作者・三ツ星しずくさん「趣味を全開に出した作品を描きたい」
――『エンドロールは地獄まで』を創作したきっかけや理由があればお教えください。
元々は昨年9月頃にXでアップしたイラストのキャラクターだったのですが、描いていくうちに段々と「この二人、漫画にできるのでは?」と思ったことがきっかけでした。
当時YouTubeやラジオなどで所謂「クズ芸人」と呼ばれる方々に興味を持っていた頃でした。
歯に衣着せぬ物言いやある種自由な言動、炎上しすぎて最早炎上しないレベルにまで到達した姿が面白く、作品作りのきっかけになりました。
草案の時点では“真面目で穏やかそうなマネージャー×炎上芸能人”といった具合で考えていたのですが、近年SNSの普及で所謂“考察ブーム”、更には「○○先生のこの描写にこだわりを感じる」「この作者はきっと○○がフェチだ」と言った“作者のフェティシズム”に着目される読者様が増えてきたと感じ始めていて。
一度自分の趣味を全開に出した、ある種やりたい放題な作品を描きたいと思い、「芸能界」「クズ男子」という要素に加え、「暴力」や「執着」など好きな要素を詰め込み、今の『エンドロールは地獄まで』の形になりました。
――クズ中のクズとサイコ味溢れるマネージャー。2人のキャラが際立っていますが、2人の関係性を描くうえでこだわった点や、「ここを見てほしい」というポイントがあればお教えください。
マルと純はあくまで“対等な関係”として描くことを意識しています。
1話の段階では主従関係のような描写も多いですが、回を追うごとにマルもやり返したり
割と純に言いたい放題しているシーンも増えるので、一方的な暴力ではなくフレンドリーファイヤのような雰囲気を描ければなと思っております。
見てほしいポイントで言うと、マルの異常性が垣間見えるシーンです。
マルもただ殴られているだけではない、純と同様にイカれた人間であると分かる描写も入れているので、私自身としましてはそこも見ていただけると嬉しいです。
よく考えたら元カノたちに腹を刺されてよもや死にかけているのに、なおも女遊びを辞めないのはちゃんと異常だと思うので。
――本作の中で特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
1話冒頭で倒れているマルに純が傘を傾けるシーンがお気に入りです。
連載前に一度、取材も込みで本作の舞台の一つである新宿に足を運んだのですが、新宿の街で感じた煙草の匂いや人混みの猥雑さのある景観、人けのいない路地裏で雨の中項垂れるシーンは出来るだけ綺麗に描くことを意識しました。
担当様に褒めていただいたシーンだと2話の「キャバクラ行けなくなっちゃうじゃん」のシーンも気に入ってます。
マルが芸能界で活動するにあたって、出来るだけ「イヤイヤやっている感」は出したくなくて。
どんなに純に嵌められたからと言っても、イヤイヤやっていたら主人公として好感度が無いですし、何よりその業界に対してリスペクトが無い感じがして。
しょうもなくてもキチンと動機持たせる必要があるなと思い、このような形になりました。
自分で描いていても本当にしょうもなすぎて好きなシーンです。
――今後の展望や目標をお教えください。
まずはシンプルにもっと絵や漫画作りが上手くなりたいです。
キャラクターの動きや物語に違和感を感じさせない“天衣無縫”な作品を目指しているので、
日々鍛錬!と思いながら描いております。
そしてもう一つ、今後の目標というか夢で言うとボイスドラマ化やドラマCD化です。
デビュー前からアニメ等をきっかけに声優さんに非常に興味があったのと、キャラクターの見た目や行動を描く事は出来ても、“声”に関しては自分ではどうしようも無いので、いつかキャラクターたちに声を当てていただけたらとても嬉しいなと思います。
その夢が実現するに相応しいように作品作りを頑張ります。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。
この度は『エンドロールは地獄まで』をご覧いただきありがとうございます。
まさかこんなにたくさんの反響をいただけるとは思っておらず、大変嬉しい限りです。
日々貴重なお時間を割いて私の作品を読んでいただいたり、更新される二週間の間忘れずに作品を楽しみにしていただき、本当に感謝の念が尽きません。
今後も程よくやりたい放題に、そして皆様に楽しんでいただける作品を作れるよう精進して参りますので、
引き続き応援の程よろしくお願い致します!

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