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いよいよ生産開始

フィアットは、新型の500ハイブリッドの生産を2025年の11月より開始すると正式に発表した。初公開されたオフィシャルフォトでは、刷新されたインテリアと6速マニュアル・トランスミッションが確認されている。

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新型500ハイブリッドは、トリノのミラフィオーリ工場で年間10万台以上もの生産が見込まれており、ハッチバックとカブリオレの両モデルがラインナップされる予定だ。

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ィアット新型500ハイブリッド    フィアット

カモフラージュなしのプロトタイプ画像からは、電気自動車の500eとほぼ同一のデザインであることが確認できる。ただしガソリンエンジンの搭載にあたり、フロントグリルは冷却に適した形状へと変更されている。

エンジンは、既存の500やパンダに搭載されていた1.0L 3気筒のマイルドハイブリッド『Firefly』ユニットが採用された。

インテリアは500eと共通で、ステランティス製の10.25インチ・タッチスクリーンが標準装備となる。ダッシュボードにはより大型の収納スペースが追加され、シフトレバーは従来型の500と同様の位置に配置されている。

フィアットらしい大胆なソリューション

今回の新型500ハイブリッドは、EVベースの車両にエンジンをあとから搭載するという、欧州の自動車業界では類を見ない手法を採用している。2024年3月の複数の報道によると、この大胆な発想は2つの課題から生まれたようだ。

まず、フィアット500eとアバルト500eの販売不振を受け、ミラフィオーリ工場の生産効率の向上が必要となったことが挙げられる。この状況は、フィアットが昨年、生産を幾度か一時停止する要因ともなった。

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ィアット新型500ハイブリッド    フィアット

一方で、500ファミリーの販売の大部分を占めていたガソリンモデルの生産が終了したことも大きい。これは、発売から17年目を迎え、新たなEUのサイバーセキュリティ規制に適合しなかったためだ。

フィアットCEOのオリヴィエフランソワ氏はこの状況を受け、「500ハイブリッドの投入によりミラフィオーリ工場の生産性を確保します」と述べた。

さらに、「EVの売上低迷への対応として、新たに内燃機関モデルを復活させることは、社会的意義がブランドの使命の中心にあることの証です」とも語っている。

フィアットは、500e向けに1億ユーロ(約170億円)を投資し、新しいバッテリー技術を視野に入れたプラットフォーム再設計を進めている。これにより、EVの価格競争力を強化する狙いがある。

このことから、EV版のフェイスリフト2026年前後に予定されている可能性が高い。


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