"ブリーフ裁判官"として知られた元裁判官の岡口基一さんの名前を騙ったインスタグラムの「偽アカウント」が、投資詐欺の勧誘に使われていることがわかった。

岡口さんは取材に「今回のように悪用されたのは初めてで、想定外でした」と驚きを示し、注意を呼びかけている。

●「有名でなくとも、なりすまし詐欺に使われる時代」

偽アカウントの存在は、複数のフォロワーから「なりすましがフォローをしてきた」との連絡を受けて判明した。

これまでも岡口さんを模したSNSアカウントはあったが、旧ツイッター(X)が凍結された際にフェイスブックの投稿を転載するなど、むしろ協力的なものだったという。

しかし、今回のように投資詐欺の誘導に使われるのは初めてで、「想定外でした」と率直な心境を語る。

偽アカウントは、岡口さんの"熱心なファン"にフォロー申請を送り、すでに約140人が応じてしまっているとみられる。

フォロワーがインスタグラムに通報しているが、岡口さんは「インスタが適切に対処できない場合は、自分で法的措置を検討せざるを得ない」としている。

また、「私のような、それほど有名でない人物でも、なりすまし詐欺に使われる時代になった」と警鐘を鳴らし、ファン心理につけ込む手口を「大変に悪質」と非難。なりすまし被害への注意を強く呼びかけている。

2024年4月の弾劾裁判で裁判官をやめさせられた岡口さんは現在、司法試験予備校「伊藤塾」で専任講師をつとめている。

岡口さんの本物のアカウントはこちら。
https://www.instagram.com/kiichiokaguchi/

「ブリーフ裁判官」岡口さんの偽アカ、投資詐欺に悪用か「ファン心理につけ込むのは悪質」