
アニメ「光が死んだ夏」(毎週土曜24:55ほか日本テレビ系、配信はABEMAほか毎週土曜深夜25:55ほか)の第1話北米プレミアとトークパネルが、7月3日から6日に米・ロサンゼルスの「Anime Expo 2025」で開催。原作者・モクモクれんと辻中佳紀(よしき)役の小林千晃、本作のプロデューサー陣が登壇し、約2,000人のアニメファンを前に、作品の魅力や舞台裏が語られた。
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■第1話の北米初上映に拍手喝采
イベントは、第1話の上映からスタート。とある集落で暮らす高校生・辻中佳紀が、幼なじみの忌堂光を模倣する謎の存在・ヒカルとの生活の中で身の回りに起きるさまざまな怪事件を体験していく、青春のざわめきと恐怖を描く本作。その緊張感漂う幕開けや、映像美が来場者を引き込み、上映直後の会場は拍手と感嘆の声に包まれた。
上映を終えると、原作者のモクモクれん、よしき役の小林千晃、プロデューサーの倉兼千晶(KADOKAWA)、椛嶋麻菜美(サイバーエージェント)が登壇し、トークパネルがスタート。
まず、アニメ化が決定した際の心境を聞かれたモクモクれんは、「そろそろくるんじゃないかと期待していたので、驚きはなかった」と当時を振り返りながら、「原作と変えるべきところと絶対に変えてはいけないところの意識はしっかりもっていたので、入念にかかわらせていただいた」と制作チームに自身の作品を託した想いを語った。
続いて小林は、主人公・よしき役に決定した際の心境を「オーディションの時から、作品が本当に面白くて。関わることができてうれしかったです」とコメント。
佳紀役の小林千晃起用に関して、倉兼プロデューサーからは「よしきの繊細な感情の機微揺れ動き、今後の成長の幅などを考えると、小林さんの演技力が必要だった。監督や、モクモクれん先生とも協議しほぼ満場一致で小林さんにお願いしようと決まった」とキャスティングの裏話を明かした。
椛嶋プロデューサーからは、映像制作のこだわりが明かされ「ホラーとしての表現を、大きな音などで驚かせる方向ではなく、音や色、演出などで“なにかそこにいるかもしれない”という静のホラーを竹下監督やCaygamesPicturesさんたちが模索してくださっています」と語った。
■「原作で文字で表現していたシーンが視覚的に表現されている」
また話題は第1話の印象に残ったシーンへ。モクモクれんは「交番のところで赤いランプが点滅すると同時に、よしきの心の声が漏れるところ」とし、「原作は文字で表現していたこのシーンをどうアニメに落とし込まれるのかなと思っていたら、監督がビジュアルとして視覚的に表現されていて、すごいなと思った記憶がある」とコメント。
一方の小林は、「『お前やっぱ光ちゃうやろ』というよしきのセリフが印象に残っている」と振り返る。「ラストシーンにもってくるようなセリフを、物語の一番最初に持ってくるというのがとても印象深いです」と、本作の今後の展開を予感させるシーンについて語った。
最後に4人から会場にむけてメッセージ。椛嶋は「1話以降続きが気になるストーリーになっているので、最後まで皆さん楽しんでください」、倉兼は「本作は青春ホラーというジャンルでありながら、ミステリーでもあり、人間関係のドラマティックさなども多角的に描かれています。一人一人がどのような楽しみ方をするのかがゆだねられている作品でもあるので、皆さんのお好きなように楽しんでください」とコメント。
小林は「『光が死んだ夏』はすごく映像美がきれいで、音楽も美しくて素敵な作品です。皆さまからすると遠い日本の田舎の夏の話ではあると思いますが、共感できるテーマもあって、LAのみなさんにも楽しんでいただけると思います。ぜひ楽しんでください」と太鼓判を押した。
最後にモクモクれんが「テレビアニメ『光が死んだ夏』は原作の核となった部分が変わることなく、アニメとしてパワーアップした誠実なアニメーションになっているとおもいます。原作も、これからも続きますのでぜひ読んでください」とアピールし、イベントを締めた。

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