
ロサンゼルスにて、2025年7月3日(木)から7月6日(日)にわたり開催された北米最大級のアニメの祭典「Anime Expo 2025」において、7月5日(土)24時55分より放送開始した新作TVアニメ『光が死んだ夏』の第1話を先行上映するNorth American Premiere&トークパネルが開催された。
本イベントには、原作者・モクモクれん氏と辻中佳紀役の小林千晃、さらに本作のプロデューサー陣が登壇。現地の会場は超満員で、集まった約2,000人のアニメファンを前に、この夏注目の本作の魅力や舞台裏が語られた。
「光が死んだ夏」は、累計発行部数350万部を突破したモクモクれん氏による人気漫画が原作。男子高校生の辻中佳紀と、その親友である忌堂光の姿をした“ナニカ”をめぐる青春ホラーだ。
第1話の北米初上映に拍手喝采
イベントは、第1話の上映からスタート。とある集落で暮らす高校生・辻中佳紀が、幼なじみの忌堂光を模倣する謎の存在・ヒカルとの生活の中で身の回りに起きるさまざまな怪事件を体験していく、青春のざわめきと恐怖を描く本作。その緊張感漂う幕開けや、圧倒的映像美が来場者を引き込み、上映直後の会場は拍手と感嘆の声に包まれる。
制作の裏側を熱く語るトークも!原作者・モクモクれんや辻中佳紀役・小林千晃の作品に対する想いとは?
そして上映を終えると、原作者のモクモクれんをはじめ、主人公・辻中佳紀役の小林千晃、プロデューサーの倉兼千晶氏(KADOKAWA)、椛嶋麻菜美氏(サイバーエージェント)が登壇し、トークパネルがスタート。ここでは制作の舞台裏が続々と明かされた。
まず、アニメ化が決定した際の心境を聞かれたモクモクれん氏は、「そろそろくるんじゃないかと期待していたので、驚きはなかった」当時を振り返りながら、「原作と変えるべきところと絶対に変えてはいけないところの意識はしっかりもっていたので、入念にかかわらせていただいた」と制作チームに自身の作品を託した想いを語る。
続いて小林は、主人公・辻中佳紀役に決定した際の心境について「オーディションの時から、作品が本当に面白くて。関わることができてうれしかったです」とコメント。
よしき役の小林千晃起用に関しての質問に倉兼氏からは「よしきの繊細な感情の機微揺れ動き、今後の成長の幅などを考えると、小林さんの演技力が必要だった。監督や、モクモクれん先生とも協議しほぼ満場一致で小林さんにお願いしようと決まった」とキャスティングの裏話が明かされた。
さらに椛嶋氏からは映像制作でのこだわりが明かされる場面も。「ホラーとしての表現を、大きな音などで驚かせる方向ではなく、音や色、演出などで“なにかそこにいるかもしれない”という静のホラーを竹下監督やCaygamesPicturesさんたちが模索してくださっています」と語り、それぞれの視点からの制作秘話に会場は大きな拍手と歓声に包まれた。
また話題はNorth American Premiereで公開された第1話の印象に残ったシーンへ。モクモクれん氏は「交番のところで赤いランプが点滅すると同時に、よしきの心の声が漏れるところ」とし、「原作は文字で表現していたこのシーンをどうアニメに落とし込まれるのかなと思っていたら、監督がビジュアルとして視覚的に表現されていて、すごいなと思った記憶がある」とコメント。
一方の小林は、「『お前やっぱ光ちゃうやろ』というよしきのセリフが印象に残っている」と振り返る。「ラストシーンにもってくるようなセリフを、物語の一番最初に持ってくるというのがとても印象深いです」と、本作の今後の展開を予感させるシーンについて語った。
ほかにも小林の役作りのこだわりや、今後の見どころについてのコーナーでは、会場からも大きな歓声や掛け声があがり、本作の魅力をたっぷり語り尽くした4人。
あっという間にステージは終了の時間となり、最後に4人から会場へのメッセージも。
椛嶋氏:「1話以降続きが気になるストーリーになっているので、最後まで皆さん楽しんでください」
倉兼氏:「本作は青春ホラーというジャンルでありながら、ミステリーでもあり、人間関係のドラマティックさなども多角的に描かれています。一人一人がどのような楽しみ方をするのかがゆだねられている作品でもあるので、皆さんのお好きなように楽しんでください」
小林:「『光が死んだ夏』はすごく映像美がきれいで、音楽も美しくて素敵な作品です。皆さまからすると遠い日本の田舎の夏の話ではあると思いますが、共感できるテーマもあって、LAのみなさんにも楽しんでいただけると思います。ぜひ楽しんでください」
モクモクれん氏:「テレビアニメ『光が死んだ夏』は原作の核となった部分が変わることなく、アニメとしてパワーアップした誠実なアニメーションになっているとおもいます。原作も、これからも続きますのでぜひ読んでください」
とそれぞれコメントし、大盛況の中ステージは幕を下ろした。
(C)モクモクれん/KADOKAWA・「光が死んだ夏」製作委員会

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