
新任の藤川監督の手腕も高く評価されている(C)産経新聞社
阪神は7月10日の広島戦(マツダ)に6-3と勝利。これで2リーグ分立後球団最長タイとなる11連勝、2位巨人に9.5ゲーム差をつけ、独走態勢を固め始めた。
【動画】打った瞬間の確信弾! 佐藤輝明の規格外パワーを物語る一発
試合は2回に主砲、佐藤輝明が相手左腕、森翔平のスライダーを捉え、2試合連続となる23号ソロで先制。
その後一時逆転を許すものの、7回に打者一巡の猛攻で再び広島を突き放す。2点を追う一死二、三塁で糸原健斗がしっかり犠飛を決めると、中野拓夢の適時打で同点とする。こうなると阪神の勢いは止まらない。森下翔太、佐藤輝明の適時打が飛び出し、一気に5点を奪い、逆転に成功。
8回からは石井大智、9回からは岩崎優と鉄壁の救援陣が締め、圧巻の11連勝を飾った。
投打がかみあっての快勝、リーグの貯金を独占する「18」、ほかセ・リーグ5球団に借金を背負わせる異次元の強さで向かうところ敵なし、球宴前のマジック点灯も現実味を帯びてきた。
着々とV奪回への道を進むチームでは選手たちの躍動した姿を物語る、快記録が続々と誕生している。
まず打線では主砲の佐藤輝がともにリーグトップの23本塁打、60打点の二冠、11連勝中は15安打11打点、4本塁打と驚異のパフォーマンスを示している。
10日の試合、7回のエンタイトル2ベースでも見せた力感ないスイングで遠くに飛ばすとあって、手がつけられない状態となっている。
3番・森下翔太も負けていない。7回に森浦大輔のチェンジアップを捉えて、決勝の2点二塁適時打をマーク。先輩、佐藤輝に1点差となる「59」打点で打点王争いをくり広げている。
さらに7月打率.424と調子を上げてきた、5番の大山悠輔もリーグトップの「36」四球と持ち味の選球眼の高さを示している。
チームが誇るリードオフマン、近本光司はこの試合、マルチ安打で12球団最速となる100安打、リーグ4位の打率.297をマーク。2番の中野拓夢もリーグ3位の.299と不動の1~5番のレギュラー陣がそれぞれ、力を発揮しているとなれば、他球団も追いつけない。
さらに恐ろしいのは投手力の高さだ。チーム防御率は異次元の1.92(数字はすべて10日現在)、先発陣の防御率は1点台が当たり前、救援陣もドラフト3位ルーキーの木下里都など新しい力を加えつつ、勝利の方程式を柔軟に組み立てている。
バックアップメンバーも積極的に起用するなど、誰が出ても活躍できる土壌作りに腐心する藤川球児監督の采配への評価も高まる一方。この阪神の強さにはファンの間からも「阪神、えげつない強さだな」「どうやったら、勝てるのかな」「強すぎて、ドン引き」「ファンでもビビる」「強すぎて、泣ける」など様々な反響が上がっている。
7月末の補強期限を前に各球団もせっせと補強を進めるが、果たして間に合うか。球宴まで残り3カード、どこまで連勝記録を伸ばせるかも注目となる。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]

コメント