11連勝と夢想する阪神。安定感を増す大山の貢献も大きい(C)産経新聞社

 阪神が独走態勢に入っている。7月10日の広島戦を6-3で勝利して連勝を11まで伸ばし、2位巨人とのゲーム差を9.5まで広げた。

 10日の試合は2回表に佐藤輝明のソロホームランで先制するも、6回裏に坂倉将吾押し出し死球、秋山翔吾の2点タイムリーで逆転を許してしまう。それでも、7回表に中野拓夢森下翔太、佐藤の三者連続タイムリーヒットなどで一挙5得点をあげて逆転に成功。その後は鉄壁のリリーフ陣がリードを守り切り、勝利を収めた。

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 7月は無双状態の阪神。チーム防御率1.92と両リーグで唯一の1点台が示している通り、投手陣が充実している。才木浩人村上頌樹の二枚看板を筆頭にしつつ、伊原陵人やデュプランティといった新戦力も安定感を見せる先発投手陣。岩崎優桐敷拓馬、石井大智、湯浅京己と左右のバランスが良く、実力者が揃う充実のブルペン陣など、投手力は12球団屈指と言える。

 一方で、7月に勝ち星を重ねている要因として、打線が活発であることも大きい。7月のチーム得点はリーグトップの36点。1試合平均4点と、昨今の投高打低の状況下を鑑みれば驚異的な数字だ。打点王を争う佐藤輝明森下翔太クリーンアップの活躍はもちろんだが、大山悠輔の状態が上向いていることも一因だろう。大山は現在打率.266ではあるが、7月の月間打率は.424と驚異的だ。

 阪神の上位打線はいずれも2割後半、3割の打者が名を連ねているが、5番に座ることが多い大山にも当たりが出るようになり、ポイントゲッターとして機能するようになったことが得点力アップにつながっている。

 また、下位打線に入ることの多い熊谷敬宥(打率.286)や坂本誠志郎(打率.256)なども2割中盤から後半を打っており、大山がチャンスメーカーとしての役割を果たせていることも特筆すべきだ。実際、6月は22試合に出場して5得点だったが、7月は9試合に出場してすでに3得点をマークしており、6月の得点を追い越すのも時間の問題だろう。

 大山にも当たりが出るようになり、ますます手が付けられなくなりそうな阪神。2年ぶりの「Vやねん!」が早くも見えてきたが、今後の戦いにも注目したい。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

11連勝で7月無敗の阪神 佐藤輝、森下を支える大山悠輔が「月間打率.424」の存在感