
SixTONESの田中樹と木村文乃がW主演を務める「連続ドラマW I, KILL」(よみ:アイキル/WOWOWオンデマンドで全6話配信中)が、韓国・プチョン(富山)で7月3日(木)から7月13日(日)まで開催中の「第29回プチョン国際ファンタスティック映画祭」に正式招待された。本映画祭にドラマが招待されるのは史上初となる。
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■江戸時代初期を舞台に繰り広げられる時代劇×サバイバルスリラー×ゾンビドラマ
本作のテーマは「生きる」(I kill/斬る)。天下分け目の戦い・関ヶ原の合戦から35年後。移り行く時代の中でようやく平和な世を取り戻しつつあった日本に、人を襲い、喰らう「群凶(Gun-kyou)」と呼ばれる化け物が発生した。幕府は密かに討伐衆を派遣し、群凶とその地域を焼き払い隠蔽していた。
クライムサスペンス「殺人分析班」シリーズ以来約6年ぶりにWOWOWオリジナルドラマの主演を務める木村文乃。本作では、「群凶」と呼ばれる怪物が襲い来る極限の世界の中で、母として血の繋がらない娘・トキを守るために立ち向かう、元忍びのお凛役を演じる。そして、もう一人の主人公を演じるのは、WOWOWオリジナルドラマ初出演にして主演を務める田中樹。2020年にSixTONESとしてデビューし、その存在感と幅広い表現力で俳優としても注目を集める田中が、人としての意識を保ちながら「群凶」になってしまった謎の男・士郎役を演じる。
物語は、主人公二人をそれぞれ軸にして展開する。崩壊した世界の中で愛する者を守るために闘うお凛と、悲しい運命を背負いながらも、自分が何者なのかを知るために旅をする士郎。物語が進むにつれヴェールを脱ぐ、お凛が過去に抱える罪と、我が子のように大切なトキへの思い、そして謎に満ちた士郎の本当の正体。大切なものを守るためにぶつかり合い、裏切り、葛藤する人々の姿を描く。
さらに、お凛が本当の我が子のように想う大切な存在・トキ役に田牧そら。お凛の母親であり冷徹な忍びの頭領・氷雨役に富田靖子。お凛とトキとともに平和に暮らしていた医師・源三郎役に高橋克実。そして、幕府が組織した群凶討伐衆を率いる剣術の達人・十兵衛役に山本耕史など実力派キャストが集結した。
■各分野の精鋭を集めた意欲作
海外マーケットも視野に入れた本作では、気鋭のクリエイターと、数々の名作を長年生み出してきた松竹京都撮影所の職人スタッフがコラボレーション。伝統的な様式美と、新たな映像表現の融合に挑戦する。
脚本は、映画「正欲」や「前科者 -新米保護 司・阿川佳代-」など、社会的抑圧や差別の中で生きる女性を描いた作品を多く生み出してきた脚本家・港岳彦氏。その他にも、昨今注目されている新進気鋭の脚本家・ばばたくみ氏、川滿佐和子氏が参加し、港を中心に脚本制作を行った。
そして、ポルト国際映画祭で最優秀作品賞を受賞し、スタイリッシュな映像表現を国内外で高く評価されるヤングポール氏がメインの監督を務め、もう一人の監督として、ダイナミックな映像とアクション、人間ドラマの演出に定評のある服部大二監督が参加。特殊造形を担当するのは、「シン・ゴジラ」等、日本映画界の特殊造形を牽引する百武朋氏。さらに、美術を担当するのは2012年「最後の忠臣蔵」、2022年「燃えよ剣」で日本アカデミー賞最優秀美術賞受賞した、京都を代表する美術監督の原田哲男氏。
■権威ある国際映画祭にドラマシリーズとして初の出展
そんな「I, KILL」だが、このたび韓国・プチョン(富山)で7月3日(木)から7月13日(日)まで開催中の「第29回プチョン国際ファンタスティック映画祭」に正式招待され、現地にて第1話・第2話が特別上映された。
「プチョン国際ファンタスティック映画祭」は、1997年から始まった世界中からエンターテインメント性の高い作品が集まるアジア最大級の映画祭。BIFANの愛称で知られ、アジアを代表するジャンル映画祭としてサスペンスやスリラー、アニメ、ファンタジーなど、個性豊かな作品を約10日間にわたり多数上映。開幕式のレッドカーペットには各国の有名スターが集まる。
ドラマシリーズ作品が同映画祭で上映されるのは、29年の歴史の中で初の快挙。江戸時代とゾンビジャンルの融合とそのクオリティー、さらに、本作の「生きる」というテーマやスピンオフコンテンツとしてのVRへの取り組み等が評価され、第1話,第2話を上映するという異例のスペシャルスクリーニングとなった。
レッドカーペットや特別上映には、プロデューサー陣や監督が参加。2回目の上映が行われた9日は、同映画祭の中でも最大規模の劇場・Bucheon City Hall Main Theater(プチョンシティホール・メインシアター)にて上映され、ポール監督と山田雅樹チーフプロデューサー(WOWOW)の2人がQ&Aセッションに登壇し、映画「新感染」などで世界的なブームを生み出し、K-ゾンビという言葉の起源でもある韓国の映画祭において、観客との交流に臨んだ。
また、技術的なトライアルとして水面下で作られていたスピンオフ「I, KILL VR」も同映画祭のXR部門「Beyond Reality」にて初披露。本作は、ドラマを踏襲した世界観のもと、ドラマ本編とは別の場所で起きたサブストーリーとして、全員、新たなキャストにより撮影。立体的な音場表現を可能にするイマーシブオーディオを活用し、臨場感ある物語への没入体験を味わえる多角的展開として制作された。なお、今後の展開や一般での公開は未定とされている。
海外での初のお披露目を終えた山田チーフプロデューサーは、「今回、プチョン国際映画祭の皆様のI, KILLへの熱い想いに触れ、こうして、本映画祭初のドラマ上映をさせて頂けたこと、心より感謝しています。今や、ゾンビジャンルで世界中のファンを魅了しているこの韓国で、プチョンの観客の皆様に温かく歓迎いただき多くの反響を頂きました。木村文乃さん、田中樹さんはじめキャスト、監督・スタッフの想いと熱量が京都から国境を越えてダイレクトに伝わったように感じました。会場にて、世界中の観客が同時に盛り上がれるゾンビは世界共通言語だと実感し、プチョンからまたさらに世界へI, KILLを届けていきたいです。」とコメントした。

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