
「UPDATE EARTH シンポジウム Summer」開催
一般財団法人 UPDATE EARTHが7月11日、「UPDATE EARTH シンポジウム Summer」を開催。
ICTスタートアップリーグの令和7年度における採択者を発表したほか、これからの世界をアップデートする”可能性を持った最新のビジネスやテクノロジーについて、キーパーソンを招いて紹介した。
開会にあたっては衆議院議員/前経済再生担当大臣/前スタートアップ担当大臣/元総務大臣の新藤義孝氏が登壇。令和7年度ICTスタートアップリーグの開幕に際してのコメントを寄せた。
「爆発的な経済成長には、既成の価値観を破壊するようなアイデアを持つスタートアップ企業が必要です。今日、ここに集まってくれているのは(すでにビジネスを)実践している人たちです。これからもっと大きく育っていって、“世の中を設計してほしい”と思っています。(中略)新しいチャンスを作り、成長させる。これが(ICTスタートアップリーグの)真髄だと思っています。皆さんで色々な知恵を出しながら、世界を変える仕事を日本から発信していければいいと思っています」(新藤義孝氏)
セッションの模様を紹介!
株式会社アノマリー、Tools For Humanity、Caravan Japan
ここからは、スタートアップシーンの最前線で活躍する人物として、セッションを実施したキーパーソンたちの事業内容を紹介する。
株式会社アノマリー 代表取締役CEOの神田勘太朗氏は、ダンス(振り付け)のモーションデータを知財化し、ダンサーへの収益還元を目指すビジネスを展開している。ダンサーとしてキャリアをスタートさせた同氏は、ダンスの振り付けには著作権がなく、他人のアイデアを使って収益を作れてしまう状況などに違和感を覚えていた。
そうした経験をもとに、人や物などの動きを3Dデータ化したモーションデータを蓄積・分類管理できるプラットフォーム「MOTIONBANK」を開発した。
牧野友衛氏は、インターネット上で人とAIボットを判別するために立ち上げられた「World」プロジェクトの国内展開に、Tools For Humanityの日本代表として携わっている。人の眼球の虹彩をスキャンして発行する「World ID」を用いることで、インターネット上で「人間であること」を証明できる。
World IDの活用によって、インターネット上の投稿やアカウントが「人によるもの」であることが証明できるようになり、この技術を応用することで、さまざまなシーンで情報の信頼性や確実性を担保できるようになるという。
Caravan Japanは、谷元樹氏が代表取締役社長 CEOを務める、世界規模のコンシューマーブランドやテクノロジーブランドの開発に取り組む企業。
同社は、エンターテインメントとスポーツに関する米大手エージェンシーCreative Artists Agency(CAA)と連携し、データによる裏付けをもとに、世界的に影響力を持つ著名人と共同でブランドを開発している。谷元樹氏は、こうしたブランド展開の手法が生む経済的価値の大きさについて言及した。
史上最大規模の62件!
令和7年度ICTスタートアップリーグ 採択者/研究テーマ一覧
ICTスタートアップリーグは、総務省による「スタートアップ創出型萌芽的研究開発支援事業」を契機として、2023年度からスタートした支援プログラムです。総務省事業による研究開発費の支援や伴走支援に加え、メディアとも連携を行い、参加したスタートアップの事業や取り組みを多くの人に広めていくことを目的としている。
今年度からは、本採択プロセスに進む前の「プレエントリー制度」の導入や「異能vation」との連携、表彰システム「スタートアップリーグオブザイヤー」など、新たな取り組みが盛り込まれることも明かされた。
以下には、本年度のICTスタートアップリーグの採択者と、その研究テーマを一覧で紹介する。

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