
NHKは7月12~13日、東京タワー タワーホールA(東京都港区)で「NHKドラマフェスティバル2025夏in東京」を開催する。同フェスティバルは、今夏放送のドラマ10『舟を編む ~私、辞書つくります~』、土曜ドラマ『ひとりでしにたい』、夜ドラ『あおぞらビール』の3ドラマに、連続テレビ小説『あんぱん』、大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』を加えた5つのドラマの世界が体験できるイベント。一般公開前にメディア向けに開催された先行体験会を取材し、その様子をお伝えする。
○『ひとりでしにたい』で綾瀬はるかが使用した小道具も展示
同フェスティバルは、主に巨大ビジュアルや小道具の展示、そしてドラマごとに異なる体験コーナーで構成されている。展示物はすべてスマートフォンなどでの撮影やSNSへの投稿が可能。「誰でもいつでも入れるように」(ドラマ展開広報プロデューサー・郷原陽介氏)と、入場無料、事前申し込み不要で楽しめるようになっている。
まず土曜ドラマ『ひとりでしにたい』のコーナーをのぞくと、目を引くのが綾瀬はるか演じる主人公・山口鳴海が写った巨大なキービジュアルだ。隣には、一回り小さいサイズの、人ひとりが入れる空間があるキービジュアルが設置されており、来場者が主人公と同じポーズで記念撮影をすることができるのが特徴だ。
そして同コーナーの最大の特徴は、VRゴーグルを使用した撮影現場見学体験だ。これはVRゴーグルを装着すると、同ドラマの撮影現場の映像が目の前に現れる仕組みで、鳴海を演じる綾瀬が近づいてきたり、手を振ったり、こちらを見てほほ笑んだり……と、あたかも目の前にいるような感覚が味わえるのが面白い。さらに、同コーナーでは綾瀬のコメント映像や、実際に撮影で使われたうちわ、鳴海や、佐野勇斗が演じる那須田優弥の「入館証」なども展示されており、ドラマのファンが楽しめる要素が散りばめられている。
○『あおぞらビール』の“石積み”に挑戦
次に、窪塚愛流が主人公のアウトドア人間・森川行男を演じている夜ドラ『あおぞらビール』のコーナーに進むと、まずは実際に撮影で使われたというテント、ビール缶、キャンプ用の椅子などが目に入る。ここでは芝生に設置されたテントの内部に入ることや椅子に座ることができ、もちろん撮影も可能だ。
特に印象的だったのは、ドラマでも描かれた“石積み”が体験できることで、来場者は芝生の上に置かれている石を手に取り、モニターの映像を見ながら、パネルの作品例などを参考にしつつ石積みを楽しめるという仕組みだ。東京に先行して行われた福島の会場では、「子どもたちにも人気だった」(同)といい、家族連れにもうれしい企画といえそうだ。
○『舟を編む』コーナーで用例採集、校正を体験
そしてさらに奥へ進むと、池田エライザと野田洋次郎が共演しているドラマ10『舟を編む ~私、辞書つくります~』のコーナーが登場。ここでは「用例採集体験」「ぬめり体験」「校正体験」などの企画を楽しむことができる。
まず「用例採集体験」は、ドラマで野田が演じる生真面目上司・馬締光也が行っていたことでおなじみの「用例採集」を体験できるコーナー。「用例採集」とは、辞書に載せるべき言葉やその使用例を集めることで、ここでは来場者は馬締のように、用意された用紙に自由に言葉を書き込むことができる。また、「ぬめり体験」では、設置されている辞書に直接触れ、「ぬめり感」を体験することが可能だ。
特に面白かったのが、実際に文字の誤りを見つけて正す“校正”に挑戦できる「校正体験」だ。これは、テーブルに用意された原稿の中から10個の誤りを発見し、赤ペンで正していく作業が体験できるというもの。校正後は、正解が記された校正例をもらって答え合わせができるので、同伴者と“校正勝負”をするのも楽しそうだ。
また、同コーナーでは池田エライザ演じる岸辺みどりらの名刺やイラストなどの小道具も展示。さらには馬締風のかつら、赤ペンなども用意されているので、巨大ビジュアル前で馬締になりきって撮影するのも面白いだろう。
今回紹介した各コーナーでは、来場者記念として、それぞれ体験後に名刺型カードをもらうことができる(枚数制限あり)。また、会場内で各ドラマの“オリジナル缶バッジ”が制作できるのもファンにはうれしい試みだ。各コーナーにはNHKドラマスタッフが待機し、直接「おもてなし」をしてくれるので、ぜひスタッフとコミュニケーションを取りながら、ドラマの世界観を堪能してみてほしい。
「NHKドラマフェスティバル2025夏in東京」は東京タワー タワーホールAで7月12~13日の10時から17時まで開催。
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