
日本でも2017年から開催
『ランボルギーニ・エスペリエンツァ・ジロ』(以下GIRO)。それは多くのスーパースポーツ、あるいはプレミアムブランドによるカスタマーイベントの中でも、やはり特別な存在といえるものだ。
【画像】北海道で最新のランボルギーニたちを堪能!ランボルギーニ・エスペリエンツァ・ジロ・ジャパン2025 全62枚
イタリアを始め、世界各国で開催されるGIROのメインプログラムは、もちろん自らのランボルギーニによるドライビングツアー。ランボルギーニにとって重要な市場である日本でもGIROは2017年から開催されており、6 月18~20日に北海道で行われた『ランボルギーニ・エスペリエンツァ・ジロ・ジャパン2025』は、雄大な自然の中でランボルギーニのパフォーマンスを満喫できる北海道がその舞台として選ばれた。
GIROに参加することが許されるのは、正規ディーラーでランボルギーニ車を購入したカスタマーのみとされる。実際に今回エントリーした23台の顔ぶれを見ても、そのうち13台は最新のV型12気筒PHEVスーパースポーツのレヴエルト。
いまだにオーダーから納車までには長い時間が必要となるレヴエルトを、既に日本の地で自らドライブできるのだから、そのカスタマーがいかに高いバリューを持つのかは容易に想像できる。
6月18日、GIROのスタート地点となった、新千歳空港に隣接するポルトムインターナショナル北海道に集まった参加車は、ほかにスーパースポーツSUVのウルス、そのPHEV仕様であるウルスSE、カウンタックの生誕50周年を記念した限定車のカウンタックLPI800-4、ランボルギーニ初のオールテレインスーパースポーツカーであるウラカン・ステラートといったところ。
まさに、パフォーマンスと環境性能を両立させたランボルギーニの最新像を印象づける顔ぶれとなった。
なんと素晴らしいホスピタリティ
それにしても、なんと素晴らしいホスピタリティなのだろう。まずはウルスSEをドライブしながら、このイベントの素晴らしさをすぐに実感する。
23台の参加車は4つのグループに分けられ、それぞれにルートガイドを行ってくれる先導車が同行。事前にルートマップも配布されるのだが、それを見なくても常に適切なガイドが得られるから、ドライバーとパッセンジャーはランボルギーニが持つパフォーマンスを楽しむことだけに集中できる。
イタリア本社でトレーニングを受けたテクニシャンが帯同し、万全なバックアップ体制を整えていること。また、ドライブの前後には正規ワークショップによるメンテナンスが行われることなども、見逃してはならないこのイベントの特長である。
ただひたすらに、自らのランボルギーニとともに非日常を楽しむ。その時間は忙しい現代の中にあっては、きわめて貴重なものといえるのではないだろうか。
ツアー初日のルートは、ユネスコの世界ジオパークに認定されている洞爺湖有珠山ジオパークを駆け抜け、宿泊地であるパークハイアットニセコ・ハナゾノに至るまでの約135km。ホテルではウェルカムディナーが開催され、ここではアイヌのパフォーマンスなど、北海道ならではのカルチャー、そしてホスピタリティを味わうことができた。
ディナーの後にはさらにアフターパーティーの場が設けられ、ここではカスタマー同士の交流も積極的に行われた。同じランボルギーニを愛車とするだけに、さまざまな話題は夜遅くまで尽きなかったようだ。
レヴエルトの完成度の高さ
ツアー2日目となる6月19日。この日のために用意されたルートは約200kmと、3日間のプログラムの中では最も長い距離になる。石狩湾に面した国内有数の港湾都市、小樽を目指し、途中1972年に開催された札幌冬季オリンピックの会場となった大倉山ジャンプ競技場などに立ち寄りながら、この日はレヴエルトのステアリングを改めて握ることもできた。
そこで感じたのは、やはりレヴエルトという最新の12気筒ランボルギーニの完成度の高さ。その圧倒的なパフォーマンスはもとより、強固なカーボンモノコックが演出する快適な乗り心地や、軽快なハンドリングには常に圧倒されたままだった。
小樽では、かつて海運の要となった小樽運河のクルージングを楽しみ、余市岳を一周する形で再びツアーは、パークハイアットニセコ・ハナゾノに戻る。この日のディナーはアウトドアでのBBQを中心としたメニュー。どこまでもカスタマーを飽きさせることをしない。そのようなGIROのコンセプトが感じられた。
そして最終日の6月20日は、再び洞爺湖有珠山ジオパークを抜け新千歳空港へと至る、約140kmのルート。この素晴らしい時間がもうすぐ終わるのかと思うと、なぜかこの140kmの距離も短く感じるから不思議だ。
果たして来年の日本におけるGIROはどこが舞台となり、どのような非日常を体験させてくれるのだろうか。今回参加したカスタマーは、早くもその行き先に大きな期待を寄せているに違いない。

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