犯罪や事故に巻き込まれ、大切な方を亡くしたり、自身が被害を受けたりした方へ。

突然の出来事によって、大きなショックや深い悲しみを受ける中、新聞やテレビの記者、カメラマンが自宅や職場を訪れて、取材を申し入れてくることがあるかもしれません。

この記事では、2001年に大阪教育大学附属池田小学校で児童8人が殺害された事件の遺族が、自らの体験をもとに、メディアからの取材申し入れがあった際にどう対応すればよいのかについてまとめたリーフレットの内容を紹介します。

心身を守りながら、適切に情報を発信するために活用してください。また、弁護士など支援者にも参考にしていただければと思います。

リーフレットに関するお問い合わせは「大阪被害者支援者アドボカシーセンター事務局」まで。

●Q&Aもしもメディアから取材を申し入れられたら──メディアに対して犯罪被害者には権利があります──

Q必ず取材に応じなければいけないのでしょうか?

A取材を受けるかどうかは自由です。

・特定のメディアに限って取材を受けることもできます。
・嫌なメディアからの取材を断ることもできます。
・取材を受ける時期を選ぶことができます。
・記者会見・個別取材など選ぶことができます。

Q全ての質問に答えなければいけないのでしょうか?

A全ての質問に答える必要はありません。

・嫌な気持ちになる質問には回答を拒否できます。
・一度取材に応じても、断ることができます。
・質問内容を事前に文書で受けて取材に応じることもできます。
支援者同席の上での取材を求めることもできます。

Q報道が間違っていたらどうすればいいのでしょうか?

A取材を受けても間違えた報道には抗議・訂正を求めることができます。

Q写真を出されるのは嫌なんですが・・・

A写真や動画撮影の拒否や、撮影方法に要望を出すことができます。 報道されたくない写真等を使わないように求めることができます。

●犯罪被害者が取材を受けることのメリット

●より正確な報道をさせることができる

メディアは事件当初は警察などの取材に基づいて報道を行います。
それが犯罪被害者等からみて正しいものとは限りません。
取材を受けることで、メディアにより正確な報道をさせることにつながります。

●メディアが持つ情報を得ることができる

●被害者にとって必要なサポートをしてくれる人につながることができる

●被害者の思いや要望を社会に届けられる

被害者の声は、人々の胸を打つものがあり、社会に広く事件の理不尽さを訴える力があります。
被害者の声が社会問題として知られるきっかけとなり、場合によっては法律や制度の改正に結びつくこともあります。

このリーフレットの二次使用またはご利用については、大阪被害者支援アドボカシーセンター事務局までお問い合わせください。☎︎06-6771-7600

被害者と遺族のための取材対応ガイド、池田小事件遺族が作成【保存版】