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子どもの写真を撮るのは良いけれど……

Q:「シェアレンティング」ってなに?

A:「シェア(share)」と「ペアレンティング(parenting)」を組み合わせた造語。親が子どもの写真や動画、日常の様子や出来事などをSNSやブログに投稿し、ネット上で共有する行為を指す。

 親としては自身の子どもの成長記録、可愛らしい仕草、面白い言動などを家族や友人と共有したいという単純な考えで投稿する。楽観的に見れば「親馬鹿な投稿」「育児の記録、記念アルバム」と捉えられなくもない。

 しかし、子どものプライバシーが侵害されるという問題も否めない。子どもの顔写真や動画が、第三者に保存されたり、転送されたりする可能性があり、場合によっては悪用されることもある。

 投稿された内容は、ある種の「デジタルタトゥー」としてネットに拡散され、永遠に残る可能性も否定できず、のちにイジメの対象になることすらあり得る。そもそも子ども自身が投稿を許可しているわけではなく、将来的に成長した子ども本人が、勝手にデジタルタトゥー化された自分の情報を認識することで、反感を買う事態に発展することもあるだろう。

 近年、たとえ保護者の庇護下にある子どもでも、自分の情報は自分でコントロールしたいという意識も高まっている。

 シェアレンティングによる情報漏洩、親子間の問題を防ぐためには、投稿する画像は子どもの顔にスタンプを載せて不明瞭にしたり、後ろ姿だけにしたりする必要があるほか、個人情報(氏名、住所など)と結びつかないように配慮することも重要だ。

 また、通っている学校を特定されるような制服や通学バッグなどについても詳細がわからないよう伏せたほうが良い。投稿を共有する範囲を限定し、家族や親しい友人のみに設定するのも効果的だろう。

「シェアレンティング」で我が子が思わぬトラブルに巻き込まれる可能性も