
ベースはマクラーレンのシャシー
英国のランザンテ(Lanzante)は、3人乗りの新型スーパーカー『95-59』を発表した。マクラーレンF1へのオマージュとなる限定生産モデルで、1トンあたり700psという驚異的なパワーウェイトレシオを誇る。
【画像】伝説的なマクラーレンF1 GTRへのオマージュ【ランザンテ95-59を詳しく見る】 全14枚
95-59という車名は、ランザンテの運営により1995年のル・マン24時間レースで優勝したマクラーレンF1 GTRの59号車にちなんだものだ。ミドシップに搭載された4.0LツインターボV8エンジンから、最高出力862psと最大トルク89.7kg-mのトルクを発揮する。
ベースとなっているのは、P1、720S、セナに使用されているマクラーレンのカーボンファイバー製モノコークシャシーで、ランザンテが3シーター用に改良したものだ。
ボディパネルもカーボンで、オプションのLM30パックを選択すると、鍛造アルミホイール、チタン製マフラー、金メッキのヒートシールドなど、数多くの軽量装備が追加され、車両重量は1250kgに抑えられる。これにより、マクラーレンF1を大きく上回るパワーウェイトレシオを実現した。
95-59は、7速シーケンシャル・トランスミッションを介して862psのパワーを後輪に伝達する。大型の可変ウィングにより、高速走行時やコーナリング時の後輪のグリップを向上させている。
仕様詳細は未発表だが、0-100km/h加速は約2.5秒に達すると予想されている。
「弾丸」のようなサイドシルエット
7月10日に英国で開幕したグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでは、95-59の実車が世界で初めて公開された。
デザインは、元マクラーレンのデザイナーであるポール・ハウズ氏が手掛けた。同氏は、P1、570S、720S、アルトゥーラのエクステリアデザインを担当しており、95-59にもマクラーレンらしいデザイン要素が数多く見られる。特にリアデザインにその面影が強く表れている。
ハウズ氏によると、空気の流れを制御することで空力特性を高めた結果、側面から見ると「弾丸のような」外観になっているとのことだ。
「他に類を見ない、独自の伝統を築くものを創造できたと思います」とハウズ氏は語っている。
スーパーカーらしく、ディヘドラルドアが採用されている点も特徴だ。
車内の中央に運転席が配置され、コックピットのディスプレイには重要な情報のみが表示される。2つの助手席は、運転席の左右にオフセット配置されている。
創業者のディーン・ランザンテ氏は95-59について、「わたしが個人的に、また当社が企業として、ル・マンで優勝してから30年以上にわたって学び、経験してきたすべての成果の結晶」だと述べている。
95-59は59台のみ生産される予定で、価格は120万ポンド(約2億3900万円、英国VAT込み)だ。
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