
クリアは7月9日、「ゴルフを始めた年齢やきっかけ」に関するアンケート調査の結果を発表した。調査は2025年6月1日~6月10日、ゴルフの経験がある男女400名を対象にインターネットで行われた。
○約半数が25〜34歳でゴルフを始めている
ゴルフを始める最も一般的な年齢は25歳から34歳であり、この約10年間で全体の約半数(48.50%)がゴルフデビューを果たしていることが調査結果から明らかになった。
25~34歳は、大学卒業から社会人経験を積み、経済的・時間的な余裕が生まれる重要な時期と重なっていると言える。
特に注目すべきは、25〜29歳が全年代中で最も多い28.50%を占めているという点。この年代は、就職して数年が経ち職場での人間関係が広がる時期であり、上司や同僚からゴルフに誘われる機会が増える傾向にある。一方で、子育てが落ち着いたタイミングで始める40~50代も一定数おり、ゴルフが年齢を問わず楽しめるスポーツであることが示唆されている。
○男女で違いはある?性別ごとのゴルフデビュー年齢
男女間でのゴルフデビュー年齢に大きな違いは見られず、男女ともに25〜29歳でゴルフを始める人が最も多いことがわかった。
男女ともに25~34歳でのゴルフ開始が最も多い点は共通しているが、女性の方が30代での開始割合が高く、これは、結婚や出産などのライフイベントを経て、生活が安定した時期にゴルフを始めるケースが多いことを示唆している。
一方、男性は40代での開始割合が比較的高く、昇進などによって必要に迫られるケースが多くなることが想定される。
○ゴルフを始めたきっかけTOP5
ゴルフを始めるきっかけとして最も多いのは「会社の人に誘われた」(42.00%)であり、全体の約4割を占めていることから、現代においてもゴルフがビジネスシーンと密接に関わっていることがわかる。
また、上位3位までがすべて「人に誘われた」系のきっかけであり、合計373名(93.25%)がゴルフを始める際に、人的ネットワークの影響を受けているようだ。これは、ゴルフが個人競技でありながら、コミュニケーションツールとしての側面が強いスポーツであることを物語っている。
○「会社の人に誘われた」が最多、ビジネス関連が多い理由
ゴルフを始めるきっかけの約4割(168名、42.00%)が「会社の人に誘われた」であり、さらに「仕事上の必要性から」(43名、10.75%)を合わせると、ビジネス関連でゴルフを始めた人は211名(52.75%)と過半数を超えている。これは、ゴルフが単なるスポーツを超えて、重要なビジネスコミュニケーションツールとして機能していることを示す明確な証拠である。
ゴルフがビジネスにおける重要なコミュケーションツールとして機能している背景には、ゴルフ特有の「長時間を共に過ごす」という特性があると言える。通常のビジネスシーンでは短時間の会議や打ち合わせが中心となるが、ゴルフでは長時間にわたってリラックスした環境で会話を続けることができ、より深い人間関係を築くことが可能となる。
○年代別で見るきっかけの違い
年代によってゴルフを始めるきっかけには明確な違いがあり、特に20代では「会社の人に誘われた」が52.13%と過半数を占める一方、40代では「健康維持や体力づくりのため」が34%と最も多くなっている。
20代は、会社の人に誘われてゴルフを始める割合が52.13%と他の年代を大きく上回っている。これは、就職後間もない時期に上司や先輩からゴルフに誘われるケースが多いことを示しており、新社会人にとってゴルフが重要な社会適応ツールとなっていることが分か分かる。
一方、40代では健康志向が顕著に現れ、約3割以上の人が健康関連の動機でゴルフを始めている。
○ゴルフを始める前の不安の実態
ゴルフを始める前の最大の不安要因は圧倒的に「費用の高さ」であり、400名中193名(48.25%)がクラブセットの購入費用や練習場代、ラウンド料金などの経済的負担を最も懸念していることが調査で明確になった。
この結果は、ゴルフが「お金のかかるスポーツ」という社会的認識が根強く存在していることを示しており、初心者にとって最初に乗り越えなければならない心理的障壁となっているようだ。
実際の自由回答からも、費用に対する具体的な不安の声が多数寄せられている。
初期投資の高さやランニングコストの負担が、ゴルフ開始を躊躇させる主要因となっていることが分かる。
費用以外にも「上達に時間がかかりそうなこと」(24.75%)や「覚えるべきルールやマナーが多いこと」(18.25%)などの不安要素として多くの人が挙げており、技術面だけでなく、ゴルフ文化全般への理解不足が不安要因となっていることが明らかになっている。
○ゴルフを始めて良かった実態
ゴルフを始めて最も実感されているメリットは「自然の中でリフレッシュでき、ストレス解消につながった」(148名、37.00%)であり、続いて「運動不足が解消された」(143名、35.75%)となっており、健康面での効果が期待を大きく上回っていることが明確になった。
これは、ゴルフが屋外で長時間行われるスポーツであり、緑に囲まれた環境で自然の風や日光を感じながらプレーできることが、心理的なリフレッシュ効果をもたらしているためと考えられる。
厚生労働省は、成人に対して週150分以上の中強度有酸素運動が推奨されており、ゴルフは1ラウンドで約18,000歩、4~5時間の歩行を伴うため、この基準を十分に満たす運動量を目指せる。
また、「新しい趣味として充実感がある」(125名、31.25%)も上位に挙がっており、ゴルフが単なる運動やストレス解消手段を超えて、人生を豊かにする趣味として機能しているようだ。
○プライベートでも「交流の幅が広がった」の声
ゴルフを始めたことによる人間関係の変化として、「プライベートでの交流が広がった」(120名、30.00%)「仕事での会話やビジネスチャンスが増えた」(102名、25.50%)と半数以上の人が何らかの形で交流面でのメリットを実感していた。
実際の経験者からは、以下のような声が見られた。
ゴルフは年齢や職位を超えて楽しめるスポーツであり、プレー中の長時間にわたる会話を通じて深い人間関係を築くことができることを示している。
○年齢とベストスコアの関係
若い年齢でゴルフを始めるほど高いスコアを出す傾向があることが、ベストスコア別の年齢分析で明確になった。
特に70台以下の上級者では、20歳未満と25〜29歳が同率(27.27%)で最も多く、合わせて54.54%を占めている。さらに、30~34歳までを含めると72.73%となり、若い世代でのゴルフ開始が圧倒的に有利であることが数値で証明されている。
一方、35歳以降に始めて70台を出している人は50歳以上の1名(4.55%)のみとなっており、年齢が上がるにつれて上級レベルに到達する難易度が格段に高くなることが分かる。
しかし、100台~120台の中級レベルでは年齢による差が相対的に小さくなっており、基本的なゴルフの楽しみ方や健康効果を得る上では、開始年齢の影響は限定的であることも示されている。これは、ゴルフが生涯スポーツとして親しまれている理由でもあり、競技レベルを目指さない限り、いつ始めても十分に楽しめるスポーツであると言えるだろう。
○初心者が効果的にスタートするための練習方法
ゴルフを始めた400名の練習方法として、「打ちっぱなしで独学」が214名(53.50%)と過半数を占めており、現代のゴルフ初心者の多くが指導者なしで練習をスタートしていることが明確になった。
これは、インターネットの普及や練習場設備の向上により、独学でも基礎技術を習得できる環境が整ってきていることを示すと同時に、経済的な要因が大きく影響していることが考えられる。
ゴルフスクールのレッスン料は1回あたり4,000~25,000円程度が相場となっており、継続的に受講すると月額で数万円の費用が発生する。一方、打ちっぱなしでの練習は1回1,000円〜3,000円程度で済むため、初期費用を抑えたい初心者にとって魅力的な選択肢となっている。
「ゴルフスクールのレッスンに通った」は50名(12.50%)と相対的に少数となっており、体系的な指導を受ける人は限定的であることが示されている。しかし、独学での100切りまでの期間は約2年以上かかるとも言われており、レッスンを受けるほうが効率的に上達を目指すことができる。
(Yumi's life)

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