自分より年上のユーノスNA型「ロードスター」を選んだのはリトラクタブルライトとエモさ

1980~1990年代の雰囲気を気に入って

毎年5月末に開催されるマツダロードスター」の国内最大のオーナーズ・イベントが「軽井沢ミーティング」です。そこで友達4人で3台の「ロードスター」で参加していた20代後半の男性グループと出会いました。学生時代からの友人だそうですで、最初に「ロードスター」を手に入れて、友人みんなを「ロードスター」の世界に引き入れた青木さんに話を聞いてみました。

漫画『イニシャルD』をきっかけにクルマが欲しくなって

話を伺った青木雅典さんがクルマを買おうと思ったのは、5年ほど前の大学生時代に漫画『イニシャルD』を読んだのがきっかけとか。1998年生まれの青木さんからしてみれば1995年に連載がスタートしている『イニシャルD』は、まさに生まれる前の話です。

「1980〜1990年代エモいと思ったんですね」

そこでスポーツカーが欲しくなり、「クルマのお金は、クルマ関係で稼ごう」と、ガソリンスタンドアルバイトを始めたそうです。ちなみに、青木さんは情報系の大学に入学し大学院まで行ったという人物です。パソコンでソフトウェアのプログラムを書く日々から、ガソリンスタンド肉体労働へと、まるで正反対の世界に飛び込むことになりました。

「漫画のように雪の日のガソリンスタンドで働いていましたね」

そうして購入候補に考えたのが日産の「180SX」か、NA型ロードスターでした。その理由は1980〜1990年代のクルマならではの「リトラクタブルヘッドライトが欲しかった」からだそうです。

マツダ「ロードスター」オーナーを取材

「じっくり考えてみれば別にドリフトがしたいわけでもありませんし、もっと可愛げのあるクルマがいいなと、ロードスターに狙いを絞りました」

そうして、1年ほどをかけて中古車を探し、大学生時代に、現在の愛車となる1995年式のNA型「ロードスター」(1.8L Vスペシャルのシリーズ2)を購入したそうです。

カスタマイズされた車両を少しずつノーマルの姿に

現在の青木さんの愛車は、グリーンのボディにタンの幌と内装という、純正そのもの姿。しかし、購入した当初は、幌なしのハードトップに、インチアップホイール、ブレースバーというカスタムされた姿だったとか。それを青木さんは、ひとつずつ純正部品を探し出して、ノーマルの姿に戻していったというのです。

「とくに苦労したのは純正のオーディオです。中古で手に入るのは故障しているものばかり。それを3個も購入して、使える部品を抜き出し、1個にまとめました」

というのです。配線などの修理は、自身が行ったそうです。まさに労作です。また、ナルディのステアリングは、青木さんの誕生日に、友人たちがサプライズでプレゼントしてくれたものとか。

「本当に嬉しかったんですよ。感無量ってやつですね」

これもエモい、エピソードのひとつでしょう。

そうして手に入れた「ロードスター」は、「とにかく楽しい」と青木さん。クルマを所有する前は、コンパクトカーなどをカーシェアで使っていました。

コンパクトカーは、モノや人を運ぶためのモノ。一方、ロードスターは走ることを目的にするクルマでした」

そのため自宅の近くにある琵琶湖の周りを、昼も夜も暇さえあれば走りまくっているとか。在宅勤務なのに、走行距離は年間1万kmを越えているそうです。

ちなみに、今回の「軽井沢ミーティング」は、自宅のある滋賀県からの遠征です。走るだけで楽しいのに、イベントにも参加できて、さらに楽しい! という、充実した休日になったそうです。

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マツダ ロードスター:1998年生まれの青木雅典さんと、1995年の「ロードスター」Vスペシャル・シリーズ2。クルマの方が長生きのようです