
尖った最強仕様
アストン マーティンは、第3世代目となる『ヴァンテージ』において、サーキットでのパフォーマンスを重視した『ヴァンテージS』を正式に公開した。
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『S』の称号がヴァンテージに冠されるのは2018年以来で、最近のモデルとしては先日登場した『DBX S』に続くものとなる。
680psを発生するヴァンテージSは、2022年に限定生産された『V12ヴァンテージ』を除いてシリーズ最強のモデル。しかし、注目すべきなのは、出力だけではなく、サーキットでのパフォーマンスに特化して開発された点といえる。
アストン マーティンのエンジニアたちはコーナリング速度と安定性の向上に注力した。その鍵となるのが、新設計のダックテールスポイラーであり、空力バランスをフロント寄りにシフトさせるようチューニングされている。これに新設計のフロントおよびアンダーボディのエアロを組み合わせることで、最高速時には111kgのダウンフォースを発生するという。
搭載される4.0L V8ツインターボは、最大トルク80.6kg-mを3000~6000rpmで発揮。レスポンスを高めたドライブバイワイヤ式スロットルと合わせてより精密なアクセル操作が可能となった。
これにより、ローンチコントロール使用時の0-100km/hの加速は3.4秒(従来より0.1秒短縮)、0-200km/h加速は10.1秒を記録。最高速は従来と同じ325km/hに据え置かれている。
なお、同クラスのライバルとなるフェラーリ・アマルフィ(最高出力640ps)の0-200km/h加速が9.0秒であることを踏まえると、ヴァンテージSは最高出力では上回るものの、加速性能では一歩譲る形となる。
ヴァンテージSは、エアロパーツの追加だけでなく、サテンブラックの専用21インチホイールやブレード形状の新しいエアインテーク、『S』エンブレムを内外装に配するなど、外観上でも差別化が図られている。
新型ヴァンテージSの価格は未確認だが、17万ポンド(約3300万円)からになると予想されている。デリバリーは2025年10月頃から開始される予定だ。
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