
データ活用サービスなどを提供するキーウォーカー(東京都港区)が、製造業の経営者、IT部門担当者、現場責任者を対象に実施した調査で、「AIの導入予定はない」と回答した企業が4割を超えたことが分かった。
【グラフ】AIを業務に導入しているか、AIを導入・検討している業務領域はどれか
勤務先のAIの導入状況を聞いたところ、「導入予定はない」が最も多く41.8%を占めた。一方で、「全社的に導入している」は10.6%、「一部の業務領域で導入している」は26.3%にとどまった。
「導入を検討しているが未導入」「一部の業務領域で導入している」「全社的に導入・運用している」と回答した人に、AIを導入・検討している業務領域を尋ねると、「生産計画・需要予測」が最多で55.2%に上った。「品質検査・異常検知」(48.1%)、「設備保全・稼働率最適化」(41.0%)が続いた。
社内でAIを扱える人材を育成する際の障壁としては、「現場業務との両立が難しい」(35.6%)、「教える人がいない」(35.4%)、「教育に時間・コストをかけられない」(29.6%)が多く挙げられた。「ITリテラシーの壁」や「そもそも何から手を付けてよいか分からない」といった声もあった。
AIツールを導入する際に重視するポイントは、「導入・運用後のサポート体制」「操作のしやすさ・UI」「導入・運用コストの妥当性」(いずれも38.4%)が同率で最多となった。
社内でAI活用を定着させる上での課題としては、「社内で推進体制が整っていない」(31.9%)が最も多く、「現場のツール利用定着が難しい」(25.6%)、「データやシステム基盤が整っていない」(22.7%)が続いた。
本調査は、5月30日~6月2日、製造業(経営者、IT部門担当者、現場責任者)と回答した404人を対象に、インターネットで実施した。

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