
展示会取材で1週間ほどパリに滞在していましたが、仕事でこれくらいの期間滞在していると、現地での食事に悩むことが多くなります。毎食高級店に行くわけにもいかず、かといってファストフードでは味気ない。さらに外食が増えるため、野菜不足になりがちです。
そんな悩みのタネを解決すべく、IT系の記者やライターが展示会取材で海外に滞在するときに、必ずと言っていいほど訪れる飲食店があります。それは中華料理の「火鍋屋」。今回は、なぜ火鍋屋に行くのかというのをお伝えしていきます!
●海外では「火鍋屋」が外食の救世主になる!?
まず「海外にも火鍋屋ってあるの?」と思うかもしれませんが、意外にも、結構な数が見つかります。アジア圏ではない、ヨーロッパでも大きめの都市ならかなりの確率で見つけられます。ちなみに火鍋は英語で「Hotpot」なので、Googleマップなどで「Hotpot」と検索すれば、滞在地に火鍋屋があるかどうか調べられます。
●なぜ火鍋屋はコスパがいいのか?
次にオススメナポイントは、多くの火鍋屋が「食べ放題」のシステムを採用していること。普通の飲食店だと、インフレと円安により、いろいろとオーダーすると、庶民的な店でも日本円換算で高くなってしまいます。ですが食べ放題のシステムなら上限の料金が決まっているので、安心してオーダーできるわけです。
料金は欧州だと20ユーロから30ユーロ程度。日本円にすると3440円から5160円くらいなので、日本の鍋系食べ放題と比べるとちょっと割高ではあります。ですが食べ放題で、肉やシーフードなどいろいろとオーダーし放題なので、現地での外食としてはかなりコスパがいいほうです。
●野菜もたっぷり!火鍋で栄養バランスもOK
利用方法は、ビュッフェスタイルだったり、オーダー式だったりとまちまち。肉やシーフードなどメインの具材はオーダー式で、野菜などはビュッフェスタイルといった形式もあります。さらにビュッフェスタイルの場合、野菜のラインアップも豊富で食べたいだけでとれるのは、冒頭でも書いたとおり野菜不足になりがちな海外旅行中はありがたいポイントです。
火鍋というと辛いスープのイメージが強いですが、辛くない白湯系のスープを含めて、複数のスープを用意している店がほとんど。また、〆にインスタント麺を用意している店舗も多く、火鍋屋は日本人にとっても鍋料理として満足できるシステムです。
さらに海外、特に欧米では大きな鍋を大勢で囲むという文化があまりないためか、火鍋屋でも大鍋ではなく、ひとりか2人でつつく小さな鍋で提供されるケースも多いです。なのでひとり旅でも行きやすいのも助かります。
●パリの街中で見つけた“まわる火鍋”⁉
というわけで、今回のパリ滞在でも火鍋屋を探してみることに。Googleマップで調べてみると、宿泊していた徒歩圏内におもしろそうな火鍋屋を発見したので行ってみました。
お店の名前は「YUXIANGTING-buffet a volonte」。店内に入ってみると、長いレーン付きのカウンターがあり、レーンの上には丼が流れています。そう「回転火鍋屋」なんです! タイでは何度か回転鍋屋には行ったことがありますが、パリというかヨーロッパではもちろん初めて。
●スマホで注文すると、中国新幹線が配膳⁉
店員さんに案内された席に着くと、スマートフォンからQRコードを読み込んでオーダーする形式とのこと。アクセスしてみると、火鍋用のスープの選択と、ドリンクや火鍋以外の一品料理はここからオーダーします。火鍋自体の料金は食べ放題で29.9ユーロ(約5154円)でした。
タレなどは別カウンターに用意されています。中華系の醤油ベースのタレのほか、ニンニクやパクチーなど定番の素材も用意されていて、自分好みのアレンジができるのがうれしい。
タレを作って席に戻ると、隣のお客さんに「鍋が来てるよ」と話しかけられました。ふとカウンターを見上げると、中国新幹線(の模型)が停まっていて、後の車両には鍋が積み込まれていました! 鍋や一品料理は中国新幹線が運んでくれるようです。日本の寿司チェーン店でも見かけますが、海外でしかもパリで遭遇するとは思わなかったので、ちょっとビックリです。
鍋の具材は、ベルトコンベアで流れてくる丼から自由に取るスタイルです。タイの回転鍋の場合は、一皿に少量の具材が乗っていて、皿ごと取るスタイルですが、このパリのお店では、丼の中からトングで具材を掴んで鍋に投入していくスタイル。
牛・鶏・羊などの肉のほか、エビや貝類、フィッシュボールなどのシーフード、そしてもやしやレタス・白菜などの野菜もちゃんと回ってきます。デザートも同じく回っているのですが、マカロンがあるところにフランスらしさを感じました。
●野菜不足に悩んだら“火鍋”を探してみて!
というわけで、今回も火鍋で野菜をしっかり摂れたので、体調管理にも助かりました。しかもどれだけ食べても料金は一律なので大満足。みなさんも海外で現地料理に飽きてきたらお試しあれ!

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