
エレコムは、今夏に新生児蘇生法シミュレーション訓練補助デバイス「Saving baby」を日本にて発売する予定である。同製品は、これまでモンゴル国での医療技術向上プロジェクトで実証されたシミュレーション技術を活用し、実践的な蘇生研修をサポートする。
「Saving baby」は、新生児蘇生法の訓練に必要な機能を低コストで実現するデバイスである。使用方法は、訓練用聴診器、専用アプリケーションをインストールしたスマートフォン(コントローラー)、そしてタブレット(模擬モニター)をBluetoothまたはインターネット接続することで行う。
チェストピースを新生児マネキンに当てることで、講師が設定したシナリオに応じた心音が聞こえ、模擬モニターには心拍数や酸素飽和度といったバイタル情報が表示される。この情報は、講師が訓練生の処置に応じて、コントローラーで即座に変更可能だという。
また、受講生の実技練習にリアリティを追加するため、新生児の泣き声の再生機能も標準装備となっている。専用アプリは市販のスマートフォンやタブレットにインストール可能であり、従来のシミュレーターに比べて導入費用抑制を実現する。この特徴により、訓練の質を確保しつつ、より多くの医療従事者への普及が期待される。
モンゴルでのプロジェクトにおいては、エレコムが展開した新生児蘇生法インストラクター養成研修によって、計45名の指導者が育成されたという。本年度も引き続き、モンゴルの医療者への教育支援を推進し、現地の医療体制強化に寄与することを目指す。

コメント