
<大相撲七月場所>◇四日目◇16日◇愛知・名古屋 IGアリーナ
前頭三枚目・阿武剋(阿武松)と小結・高安(田子ノ浦)の取組では、立ち合い前の緊迫感あふれる場面で客席から怒号にも似た歓声が響く一幕があった。この場面を受け、解説席に座った元前頭・大岩戸は「この場をお借りして言いますが、大事な場面で声を出すのは控えていただきたい」と苦言を呈した。
阿武剋と高安戦。制限時間いっぱいとなり、両力士が蹲踞の姿勢を取ろうとすると、場内は静寂に包まれた。誰もが土俵に集中する大相撲の大事な時間だが、客席からは怒号にも似た男性の声が飛んだ。そして「高安!」という女性の声も響き渡った。
それでも両力士は集中を途切れさせることなく立ち合い、高安が寄り切りで制した。高安は3勝目、阿武剋が3敗目を喫した。
この取組を受け、大岩戸は「自分の相撲を取り切ってしっかり白星をあげましたね」と高安に称賛の声を寄せた。その後で、「大事な立ち合いの場面、悪質なお客様が。そういう外野のプレッシャーに打ち勝って、勝ったというのは偉いと思います。この場をお借りして言いますが、大事な場面で声を出すのは控えていただきたい」とはっきり苦言を呈した。
続けて実況の高橋大輔アナウンサーが「先場所も(観戦時のマナー違反が)少し問題になりました。真剣勝負の場です。立ち合いは両力士の集中力が一番求められ、勝負に向かっていく場です」と説明すると、大岩戸は「お客様も食い入るように静かに見つめているので、その時に声を出すのはやめていただきたい」と話した。
(ABEMA/大相撲チャンネル)

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