【写真・画像】王位2 1枚目

 将棋の伊藤園お~いお茶杯第66期王位戦七番勝負第2局が7月15・16の両日、兵庫県神戸市の「中の坊 瑞苑」で行われ、藤井聡太王位(竜王、名人、王座、棋聖、棋王、王将、22)が挑戦者の永瀬拓矢九段(32)に131手で勝利した。シリーズ成績は藤井王位の2連勝。6連覇に向けて前進を遂げた。次戦で防衛に王手をかけるのか、永瀬九段が踏ん張るか、注目の第3局は7月29・30日に北海道千歳市の「ポルトムインターナショナル北海道」で指される。

【映像】藤井王位が2勝目を飾った瞬間の表情

 藤井王位が防衛に向けて大きく前進を遂げた。有馬温泉の「中の坊 瑞苑」を舞台に争われた本局は、藤井王位の先手で角換わり腰掛け銀の戦型に。永瀬九段にとっては用意の作戦だったか、持ち時間を節約して進行。しかし、藤井王位の75手目に2時間24分の大長考に沈み、そのまま76手目を封じて指し掛けとした。

 封じ手の開封から再開された対局2日目は、中盤の難所とあり両者が長考合戦に。その中で藤井王位が強烈な歩頭桂を放って主導権を握ると、持ち時間が刻々と削られていく中で激戦へと突入した。藤井王位にとってもリスクのある道を選択しており、優位に立っても決して簡単な決着とはいかない。しかし、藤井王位は最終盤でも正確な手を重ねてリードを拡大させ、しっかり押し切って勝利を飾った。

 この結果、シリーズ成績は藤井王位の2勝0敗に。6連覇に向けて、大きく前進を遂げた。また、本局は7月19日に誕生日を迎える藤井王位にとって、22歳として最後のタイトル戦となった。大きな一番に白星を飾り、新たなに迎える一年に弾みをつけた。

 勝利した藤井王位は、「形勢判断のできない局面が多かった。途中は自信のないところもあったが、はっきり悪い、良いと思った局面がずっとなかったので、非常に難しい将棋だったのかなと思う」と一局を総括。連敗を喫した永瀬九段は「後手番の方がまとめにくく、バラバラな将棋で判断が難しかった。もう少し均衡を保つことができれば熱戦にできたと思う」と振り返っていた。

 次戦の勝利で早くも防衛に“王手”をかけることができるか、苦しい戦いが続く永瀬九段が一矢報いるか。注目の第3局は7月29・30日、新千歳空港直結の「ポルトムインターナショナル北海道」で予定されている。
(ABEMA/将棋チャンネルより)  

藤井聡太王位、22歳ラストタイトル戦を白星締め!永瀬拓矢九段からシリーズ2勝目挙げ6連覇へ前進/将棋・王位戦第2局