
<大相撲七月場所>◇四日目◇16日◇愛知・名古屋 IGアリーナ
推し力士に対する応援なのか、三段目の取組で勝敗が決まった直後、客席から女性ファンらしき甲高い奇声が複数回上がる一幕があった。土俵下で控えていた行司が驚いた様子で声がする方に視線を送った異様ともいえる声に「叫ぶのやめろ」「それは声援ではない」など、ファンから疑問と批判、困惑の声が相次いで寄せられた。
それは三段目二十四枚目・玉欧山(鳴戸)と三段目二十五枚目・朝氣龍(高砂)の取組での出来事。客席がぽつぽつと埋まり始めた時間帯に行われた一番だった。
両力士が土俵に上がると、客席からは声援が響いた。ここまでは大相撲で比較的よく見る光景ではあったが、いよいよ仕切り線へという段となると、徐々に客席から聞こえる声援もヒートアップしてきた。
行司の木村桜乃助も交え、土俵上に緊張感が漂う中で「はっけよい!」という掛け声で取組開始。玉欧山の圧力に屈した朝氣龍があっという間に土俵外に出され、押し倒しで敗れた。玉欧山は2勝目、朝氣龍は1敗目を喫した。
玉欧山が2勝目を挙げた瞬間、客席からは女性ファンと思われる甲高い声が鳴り響いた。その声は明らかに異質なもので、視聴者は「叫ぶのやめろ」「それは声援ではない」「悲鳴やばい」「悲鳴はやめて」「叫び声おかしくね?」などの声を続々と寄せていた。
なお、日本相撲協会ホームページでは『相撲競技観戦契約約款』第3章「観戦」第8条「禁止行為」において「過剰な応援、その他理由の如何を問わず、他の観客に損害を及ぼしうる行為」「その他相撲競技の進行及び施設管理の運営に妨げとなる、または他のお客様に迷惑を及ぼすと判断する行為」などとしっかり明記されている。
今回の場合、勝敗が決した直後ではあったが、“奇声”のような声援にはやはり困惑した人が多かったようだ。五日目以降に現地観戦する人は、日本相撲協会が提示している「大相撲観戦時のお願い」を、それぞれ確認してから出掛けた方が良さそうだ。
(ABEMA/大相撲チャンネル)

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