
砂しかなかった場所に漁礁を作った5年半前と現在の状態を比較した結果がYouTubeに投稿されました。動画の再生数は記事執筆時点で5万回を超えています。
動画を投稿したのは、水中の生き物を観察したり海の保全活動に取り組んだりしているYouTubeチャンネル「スイチャンネル sui-channel」。以前には、港に浮かべたカゴの様子を久しぶりに見に行った結果が「すごいですね」「変化が面白い」と注目を浴びました。
今回は「漁礁作り」を紹介してくれるようです。漁礁作りを始めたのは2019年11月。廃タイヤ以外は何もない砂地に岩場を作ったらどうなるのかを調べるためでした。
砂の中から掘り出した石を廃タイヤの周囲に置き、「漁礁」にしてから約5カ月。生き物が付着していなかった石の表面にはヤツマタモクやワカメなどの海藻が発生し、魚が集まるようになりました。
それから5年が経過した2025年4月。葉を茂らせていたヤツマタモクは茎と枝しか生えていない“ヒョロヒョロ”の状態になっていました。魚に食べられてしまったようです。
ワカメに至っては影も形もありません。これまでに撮ってきた映像を見返したところ、2021年の時点で激減していたことが分かりました。
2025年ではワカメが姿を消した一方で小形の海藻は以前よりも増えているとのこと。特に暖かい海域を好む南方系の海藻がよく生えているそうです。
5年前と現在の状態を比較した結果、この漁礁は主に藻食魚の影響を受けながら変化してきたと判明。「またワカメが生える環境を取り戻せたらな」と伝えていました。
この動画のコメント欄には「ここまで変わるとは」「映像記録があると変化が分かりやすいなぁ」「こうして変化を見られるのが貴重です!」「定点観測を積み重ねることはとても大事だと気付かせていただきました」といった感想が寄せられています。
この他にも海の生き物に関する情報は、YouTubeチャンネル「スイチャンネル sui-channel」やX(@suichan7)で発信しています。また、磯焼けを防ぐために長崎の海で実施した環境保全活動の記録をまとめた書籍『プロダイバーのウニ駆除クエスト 環境保全に取り組んでわかった海の面白い話』(KADOKAWA)が販売中です。
動画提供:YouTubeチャンネル「スイチャンネル sui-channel」

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