
AMD、新世代CPU「Ryzen Threadripper PRO 9000 WXシリーズ」を発表
AMDは、ワークステーション向けの新CPUシリーズ「Ryzen Threadripper PRO 9000 WXシリーズ」を発表した。本シリーズは、新アーキテクチャー「Zen 5」をベースとし、高い性能向上が図られている。
Zen 5アーキテクチャーによる性能向上
新シリーズは「Zen 5」アーキテクチャーを採用しており、従来のRyzen Threadripper PRO 7000シリーズと比較して、主要なワークステーションベンチマークにおいてIPC(クロックあたりの命令実行数)が16%向上した。特にAIおよび機械学習関連のSPECworkstation 4.0ベンチマークでは、最大25%の性能向上が確認されている。
主要な特徴とターゲット層
Ryzen Threadripper PRO 9000 WXシリーズは、最大96コア/192スレッドを搭載し、最大8チャネルのDDR5-6400メモリーに対応する。また、PCIe 5.0接続をフルサポートしており、最新の高性能GPUやNVMeストレージとの組み合わせに適している。
これらの特徴により、複雑なシミュレーション、ジェネレーティブデザイン、レンダリング、AI推論、ソフトウェアコンパイルといった、高いマルチコア性能を要求されるプロフェッショナル向けアプリケーションにおいて、大幅な処理速度の向上が期待できる。具体的なアプリケーション例として、Chaos V-Rayでは最大2.4倍、Keyshotでは最大2.2倍、Adobe After Effectsでは最大78%の高速化が示されている。
また、本シリーズにはAMD PROテクノロジーが搭載されており、エンタープライズレベルのセキュリティ機能、管理ツール、および高い安定性をビジネス環境に提供する。
製品ラインナップと入手方法
発表されたRyzen Threadripper PRO 9000 WXシリーズの主要モデルは以下の通り。
これらの新プロセッサーは、2025年7月23日より、Dell Technologies、HP、Lenovo、SupermicroなどのグローバルOEMおよびAMDの地域システム統合パートナーを通じて提供が開始される。また、自作PCユーザー向けにも、AMDのグローバルチャネルパートナーを通じて単体での購入が可能となる見込みだ。

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