
日本語で「~に着く」と一言で表現できる場面でも、英語では「~」が示す対象によって使う前置詞が異なります。英語の「arrive」に続く前置詞「at」「in」「on」の使い分け、間違えると、英語のネイティブスピーカーは違和感を覚えることも……。翻訳家・伏木賢一氏の著書『「英語のなぜ?」がわかる本』(青春出版社)より、誰かに話したくなる英語雑学をお伝えしていきます。
細かい指定がある前置詞
普段の会話で「夕方には東京に着くよ」と言われたら、どこに着くと思いますか。東京駅あたりか、広い東京のどこかなのか、明確ではありません。英語で到着するという表現を使うときには、着く場所が「スポット」なのか「エリア」なのかにこだわります。例えば、
I arrived in Tokyo.
というように、東京駅というスポットならatを、東京というエリアならinというように使い分けるのです。
もし、arrive at Tokyoとしてしまうと、東京をスポット、「狭い点」として捉えていることになり、おかしな表現になってしまいます。arrive in Tokyoが適切です。
前置詞at/in/onの使い分け
ちなみに、場所ではなく、到着する時刻を表すにはatを使います。
He will arrive at 10:06.(彼は10時6分に着きます)また、例えばネット通販で買った商品が自宅に届く曜日を示すときはinでもatでもなくonです。
It will arrive on Tuesday.(火曜日に到着します)日本語では、全て「~に」で表現できます。ところが、英語ではarriveに続く前置詞を、スポットかエリアか、時刻か曜日かによって細かく区別しているのです。
<Answer> arrive atはスポットに、arrive inはエリアに着くことを示すから。伏木 賢一 翻訳家

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